いわい桐子

一般質問⑤住民参加の「高島平のまちづくり」へ

2025.03.17

※板橋区議会 2025年第1回定例会が行われています。2月13日、区長と教育長に対する一般質問を行いました。順次報告していきます

高島平まちづくりについて質問します。

区が昨年6月に高島平二・三丁目地域周辺地区計画案を発表して以来、高島平の住民には不安な思いが広がっています。そもそも長年検討してきたまちづくりは、ほとんどゾーニングやエリアといったイメージばかりで、具体的な道路整備や住宅建設について、区とURだけで検討し、地区計画案が示されました。しかも、示されたのは高七小周辺の再整備地区だけです。URの建て替えを前提に、再整備地区の高さ制限を現在の45メートルから110メートルに緩和するとされていますが、建てる住宅の高さも住戸数も何一つ明らかになっていません。公共施設の配置場所もURの建て替え後がどうなるのか、駅前を含むまち全体がどうなるのか、住民にとっては全く見通しがありません。

Q.再整備地区にURが建てようとする住宅の規模、高さ、戸数が明らかになってから地区計画策定という順番にできない理由と、二・三丁目全体の施設配置も含めた計画を具体化してから地区計画の策定を決めるという進め方ができない理由をお答えください。

【区長答弁】

区は、高島平地域交流核形成まちづくりプランにおいて、都市機能の配置や駅前拠点エリアの整備方針に加えて、戦略的に進めていく連鎖的都市再生の方針を掲げている。地区計画は地区全体の目標や方針、地区整備計画をあらかじめ位置づけて、まちづくりを誘導する手法であり、定められたルールに従い施設計画が行われていくもの。将来の社会変化や新たなニーズに応え、柔軟で持続可能な都市へと転換していくために、公共施設やペデストリアンデッキ等の詳細については、まちづくりの進展に伴いまして、段階的に示していく。

区は、歩行者と自転車の交通量が最も多いけやき通りに車両の出入口をつくれないとして、団地側に区画道路1号を整備し、高島通りへつなぐとしてきました。しかし、区が実施した交通量調査の結果は、歩行者はけやき通りの方が多いものの、旧高七小裏の区道も1日約1,400人と、決して少ない交通量ではありません。それどころか、自転車の交通量では、けやき通りより旧高七小裏の方が平日で656人、休日で382人多い結果となっています。

Q.交通量調査の結果を受けて、区画道路を高島通りへつなぐ計画を抜本的に見直すことを求めます。

【区長答弁】

区は、まちづくりプランにおいて、けやき通りやプロムナードを中心に、誰もが歩いて楽しい、居心地がよい空間を形成することで、ウオーカブルなまちを実現する方針を示してきた。今回実施した交通量調査は、現況の交通量や道路の利用状況等の把握を目的としたもので、今後、安全な道路や交通計画を検討していくための基礎調査である。自動車や自転車、歩行者等にとって安全で快適な空間となるためには、地域全体を視野に入れた上で、交通を円滑に処理できる交通、道路ネットワークの再構築が必要であることから、区画道路の計画を見直すことは考えていない。

9月の住民説明会以降、区の住民への説明は、現地窓口相談会などの実施で情報提供を行うことに終始しています。今年3月の地区計画案の公告縦覧に対する意見書集約が、地区計画決定前の最後の意見を聞く機会となっています。しかし、原案に対する反対、原案に対する意見は、6月の説明会も9月の原案説明会、オープンハウス型説明会、現地窓口相談会でも、寄せられた意見の多くが、区画道路1号の整備と110メートルへの高さ制限緩和の反対意見です。区民の意見を受け止めて、地区計画案へどのように反映させたのか説明もせず、意見書の集約を行うのでは、住民の理解は得られません。

Q.住民は現地相談窓口やオープンハウス型説明会の実施を否定していません。その上で、住民を集めて行う教室型説明会の実施を求めています。区として、教室型の住民説明会を実施できない理由をお答えください。

【区長答弁】

全体で行う説明会は、基本的な内容を一度に多くの方に伝えることができる利点を持っており、地区計画の段階に応じて、昨年6月の区案と9月の原案の説明時に実施をした。特に原案説明会において、新たにオープンハウス型説明会や現地窓口相談会も開催した結果、全体説明会ではなく、継続的な個別対応を求める多くの声をいただいた。地区計画は専門的な内容が多く、個々の理解度や関心事に応じました丁寧な説明を行うことによって理解が深まっていくと考えており、現時点においては全体説明会を行う予定はない。

※区長の答弁は、いわいメモから要約したものです。正式な答弁は、区議会ホームページで後日公開されます。

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