いわい桐子

子どもへの戦闘訓練や自衛隊の勧誘を許さない板橋へ(一般質問報告⑧)

2025.06.24

6月5日、板橋区議会第2回定例会初日の本会議で、区長と教育長に対する一般質問を行いました。
テーマごとに報告します。

※区長の答弁は、いわいの聞き取り要点メモです。正式な議事録は、後日区議会ホームページで公開されます。

4.子どもへの戦闘訓練や自衛隊の勧誘を許さない板橋へ

最後に、子どもの戦闘訓練や自衛隊の勧誘を許さない板橋区になることを求めて質問します。

 5月13日、私たち区議団に「蓮根で元自衛官が『ジュニアサバイバルスクール』をやっている。子どもにこんなことやっていいのか?」と問い合わせがありました。調べてみると、埼玉県新座市に事務所を持つ「一般社団法人こんにちは」が運営し、区立蓮根地域センターで、区内の小中学生を対象に、「戦闘体験事業」を行っているとのホームページの記載に大変驚きました。あろうことか、月額5千円の参加費を徴収し、こどもに迷彩服を着せて、ほふく前進やモデルガンを構えさせて戦闘訓練を体験させています。

 区は「営利目的」であることを理由に、5月末をもって利用登録を中止していますが、6月からは場所を変えて、UR新蓮根団地の集会所で継続していることは問題です。

この事業の基本理念や心構えに「積極的な服従の習性をつちかう」「命令に対する服従は誠実厳正に行う」などと書かれており、まだ、自立的判断が十分できず、保護が必要な小中学生に「服従」を教え込むことは異常な体験や訓練です。

 そもそも、専守防衛の自衛隊は憲法9条2項の「戦力」に該当しないという憲法解釈をとる政府でさえ、自衛隊について「『武力の行使』を行う組織であることから、国際法上、一般的には軍隊として取り扱われるもの」とし、自衛隊が軍隊であり、自衛官が兵士であること認めています。その「自衛隊で経験したカリキュラムを元自衛官が直接指導する」と謳い、子どもに指導することは、軍隊の教えを子どもに体験させることに他なりません。

Q21.板橋区平和都市宣言を掲げる板橋区の公共施設で、小中学生に対し、モデルガンによる「射撃体験」や「服従の習性をつちかう」「命令に対する服従を行う」などという活動が行われていたことに対する区長の認識をお答えください。

【区長答弁】

民間団体の活動や、その活動への参加は自由意思に基づくもので、区が直接見解を示すことは慎重であるべきと認識している。一方で、戦争の悲惨さを忘れず、区民の平和意識の醸成に努めることが平和都市宣言をしている板橋区の責務です。戦後80年を迎え、戦争の記憶が薄れていく中において、板橋区平和都市宣言の下、これまで以上に平和意識の醸成に注力をしていきたい。

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