
(2025年第4回定例区議会一般質問②-(3)質問日:12月27日)
区基本計画と連動して、分野ごとに各計画の策定を進めています。その一つが住まいの未来ビジョンです。この10年で非正規化が拡大し、若い世代が親元から自立できず、高齢者が年金だけでは家賃が払えない。障害者や子育て世帯、独り親家庭などに広がる二重三重に複雑化した貧困の実態は、住まいの問題や課題に直結しています。
Q.住まいにおける貧困と格差拡大の現状に対する区長の認識をお答えください。また、住まいの未来ビジョン2035において、住まいに係る貧困と格差についての現状と対策を示すことを求めます。
(区長答弁)
住まいの貧困と格差の現状は、令和5年度実施の板橋区住宅マスタープラン基礎調査で、著しく年収が低く家賃負担の割合が高いなど、支援を要する世帯がいることは認識している。調査結果を踏まえ、現在策定を進めている次期板橋区住まいの未来ビジョンにおいて、住宅確保に配慮を要する世帯を含めた、あらゆる世帯が住み続けられる住まいづくりを示していきたい。
(いわい桐子)
住生活基本計画が示す最低居住面積水準は、健康で文化的な住生活を営むために必要不可欠な面積として、世帯人数別に設定されています。国土交通省が新たな住生活基本計画の策定に向け、最低居住面積水準、誘導居住面積水準の撤廃に向けた検討に入ることは、豊かな住まいから遠ざかることにほかなりません。区の最低居住面積水準以下の住宅は約4万6,000世帯で17.5%と、決して少なくありません。また、昨今、土地価格が上がり、家賃の値上げで転居を迫られる事態です。
Q.豊かな住環境を実現するため、区の住宅政策として、最低居住面積水準以下の住宅を減らし、誘導面積水準を確保できる施策や民間賃貸住宅居住者への家賃助成の実施を行うことを求めます。
(区長答弁)
最低居住面積水準や誘導居住面積水準未満の住宅の割合は、住宅・土地統計調査のデータから減少傾向にある。区は、小規模住戸が集合する建築物の建築及び管理に関する条例により、住戸の専用面積要件や家族向け住戸の設置を義務づけており、引き続き運用に努めていく。
民間賃貸住宅の居住者への家賃助成は、行財政改革の公益性の観点から、現金給付型の支給は行わない考えを維持している。実施する予定はない。
(いわい桐子)
高齢者などが民間賃貸住宅を借りにくくなっていることが社会問題になっています。孤独死や認知症など高齢により抱える課題が起きたときに、家族や親類を頼れない人は、貸主がその課題を費用も含めて背負わざるを得ず、その対策強化が必要です。区が促している東京都防災建築まちづくりセンターの大家さんのためのあんしん居住制度は、見守りサービスで月々4,000円から5,000円の費用がかかり、残存家財の片づけは15万4,000円から61万6,000円、葬儀費用で29万7,000円の預り金が必要で、とても手が出せません。また、制度があまり知られていないのも課題です。
Q.あんしん居住支援制度などの仕組みを受けやすくできるよう、都へ負担軽減策を求めること、そして区として助成を実施することを求めます。また、制度の周知を広く行っていただきたいが、いかがでしょうか。
(区長答弁)
あんしん居住制度は、家主が安心して高齢者等に住宅を貸すことができるよう、入居者に対し残存家財の片づけなどの支援サービスを東京都防災建築まちづくりセンターが有料で提供しているもの。現在のところ、区からの利用負担軽減の要求や区の助成制度の創設は考えていないが、板橋区居住支援協議会や居住支援セミナーなど、幅広く制度の周知を図っていく。
※区長の答弁は、聞き取りからの要旨です。正式な議事録は後日区議会ホームページで公開されます。