いわい桐子

区長に迫る代表質問2「公共施設削減路線やめよ」

2023.04.06

3月6日、区長の施政方針に対して代表質問を行いました。
長文なので分割して、掲載します。

2.次に、暮らし最優先への転換を求めて質問します。

(1)まず、公共施設整備についてです。

 区は、2013年に策定した「公共施設等の整備に関するマスタープラン」で「人口減と一層の財政制約」を理由に「公共施設の総量抑制方針」を掲げ、計画策定後に廃止した公共施設は、小中学校3校の廃校を含め78ヶ所に及びます。

2020年にピークを迎え減少に転じると言っていた区の人口は、増加を続け、2040年で61万人に達するとしています。人口増に合わせて公共施設の需要も増加します。いつかくる人口減のために、今暮らしている区民に我慢を押し付けていては、東京一住みたい街にはなりません。17ヶ所の集会所を廃止した結果、区民からは「区の施設がいっぱいでなかなか借りられなくなった」という声が聞かれ、子どもの池と児童館の削減といこいの家全廃で、子どもからも高齢者からも居場所を奪いました。

500mメッシュにかかることを理由に廃止された蓮根第二集会所は、消防団の倉庫などの関係で簡単には売却できず廃止された集会所の備品倉庫です。施設面積の抑制にもならず、集会所の機能廃止は、住民の理解は得られません。

Q3.将来的な人口減少を理由に、公共施設を削減してきたことにより、住民のコミュニティにあたえた影響について区長の認識をお答えください。また、高齢者や子どもの居場所など新たな需要が増える中、需要に合わせた公共施設の必要量を改めて算定し、新たに増設置する計画をつくるべきです。同時に、廃止後、倉庫などになっている施設は、住民が活用できるようにすることを求めます。

 1階にあった高島平5丁目第二公園集会所の廃止で、この地域では、エレベーターのない2階の4丁目集会所しかなくなり、足腰の悪い高齢者からは、集会所が使えないという声が上がっています。2階以上に設置されている区集会所でエレベーターがないところは、未だ31か所もあります。区のユニバーサルデザイン推進計画では、改築・改修時期が来なければ、集会施設のバリアフリー化は進みません。

また、集会所の障子やふすまの破れがいつまでも放置されていることや座布団や畳などの備品が古いことなどが指摘されてきました。高島平区民館ホールでも、マイクの接触不良で演奏中に声や音が聞こえなくなる状態が放置されています。利用料を徴収しておきながら、施設が改善されないことに対する不満の声は絶えません。

Q4.2階以上の集会所に、エレベーターを設置する計画を策定し、住民のコミュニティの場におけるバリアフリーの推進を図ることを求めます。また、集会施設の設備更新や、修繕などについて、利用者の声を把握し、一定の期間で計画的に改善を行うことを求めます。

 区は、公共施設整備方針によって、児童館を12館も廃止し、残る児童館は、乳幼児に特化し、小学生の利用制限で、本来0歳から18歳までが対象である児童厚生施設としての機能を後退させてきました。№1実現プラン2025で、児童館・ベビールーム・家庭福祉員のあり方について今年度中に結論を出す計画です。しかし、その検討は庁内だけで行われ、議会にも報告されず、検討過程は明らかになっていません。そこで区長に伺います。

Q5.児童館・ベビールーム・家庭福祉員のあり方について、どのように考えているのかその方向性をお示しください。また、検討は、利用者や関係者の意見を聞き進めるべきと考えます。検討過程を公表することとあわせて、区長の考えをお答えください。

(区長答弁)

 次は、公共施設削減の影響と見直し等についてのご質問であります。公共施設の再編においては、現在及び将来の需要や適正配置などを踏まえて、コミュニティへの影響に配慮しつつも、やむを得ず廃止する施設がある一方で、未来へ継承していく施設のサービス、機能向上も図っておりまして、住民福祉の向上に成果を上げているものと認識しています。

 新たな行政需要に対しましては、総量抑制を基本に既存施設の集約化や機能再編、統廃合、複合化による有効活用を図るほか、公民連携などで対応を検討していく考えであります。また、廃止施設の跡地活用に当たりまして、町内で他に利用がない場合において倉庫として利用するケースがありますが、新たな需要に鑑みて、必要があれば倉庫事業と調整しながら、さらなる有効活用を検討していきたいと考えています。

 次は、区民集会所の施設設備についてのご質問であります。区民集会場は、築30年以上の施設が大半となり、老朽化が進む中、集約や複合化によりまして機能及び利便性の向上に取り組んでおります。エレベーターに関しましては構造上、設置が困難な施設もあるために、利用者の声を踏まえて手すりの設置や段差の解消など、バリアフリーに配慮した改修を行ってまいりました。引き続き、施設整備につきましては、定期的な保守点検に基づきまして計画的な改修や設備更新を行い、区民にとって利便性が高く、より利用しやすい施設を目指していきたいと考えています。

 次は児童館、家庭福祉員、ベビールームの在り方検討についてのご質問であります。児童館、家庭福祉員、ベビールームにつきましては、№1プラン2025の経営革新計画に基づき検討を進めておりまして、その方向性につきましては今後お示しする予定であります。検討に当たりましては、子育て応援アプリを活用して子育て世代にアンケートを行うなど、区民の声を聞くことに努めてまいりたいと考えています。

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