
※答弁は、録画配信から書き出したものです。正式な議事録は、後日公開されます。
高校生のいる生活保護世帯に説明が不十分
○いわい桐子
高校生のアルバイト代が自立するための貯蓄、それから就学に活用できることをどのように生活保護世帯に周知をされているかお示しください。
○福祉部長(福祉事務所長兼務)
高校生のアルバイト収入につきましては、生活保護の開始時に配付しております生活保護のしおりに掲載しているほか、高校進学時や進級時に郵送で高校生活を送る上での注意点措置として、アルバイト収入に関する周知を行っております。また、ケースワーカーが高校生のいる世帯に家庭訪問する際は、アルバイト収入に関することや将来の自立に向けた控除について、厚生労働省が高校生向けに作成した○カツ!というリーフレット作成して説明を行うこともございます。
○いわい桐子
進学する学費のためのアルバイト代を収入認定から外すために手続は何が必要か、それは先ほどの周知の際に伝えられているのかお示しください。
○福祉部長(福祉事務所長兼務)
生活保護法では、稼働収入について基礎控除や必要経費を控除した分以外は収入認定することが原則となっております。高校生につきましては、卒業後の進学や自立のためのアルバイトであると事前に明確な意思表示をケースワーカーにすれば、大学や専修学校の入学金といった将来の自立に向けた費用として積立てをすることは可能でございます。手続には、事前に自立更生計画書の提出が必要であり、家庭訪問といった個別面談のときにお子さんの進路を確認する中で適宜案内を行っているところでございます。
「自立更生計画書」という名称は子どもの心を傷つけるただちに改善を
○いわい桐子
今お答えいただいた計画書というのを資料で皆さんに配付させていただきました。このタイトルが自立更生計画書という名前になっていることを見て、非常に傷つく子どもたちがたくさんいらっしゃいます。私が相談乗ったケースでは、中にはこんな名前のものは出したくないと言って計画書を提出しなかったというケースもございます。この書類のタイトルについて見直しを図っていただきたいが、いかがでしょうか。
○福祉部長(福祉事務所長兼務)
自立更生計画書につきましては、控除などを受ける理由や必要性を具体的に記載することなど、記載内容や項目につきましては規定されておりますが、名称や様式についてまでは記載されておりません。高校生ご本人の意思が確認でき、自立更生免除の要件が確認できるものであれば、現在の書式や体裁にとらわれる必要ないものと考えております。どういった書式が高校生ご本人の気持ちに寄り添いかつ分かりやすいものになるか、検討したいと考えております。
○いわい桐子
生活保護世帯で暮らす子どもたちは、いろんな場面で傷つくことがあります。ぜひこの書式等を、この計画書そのものをまず見直していただきたいし、あわせてほかの書類についても今後子どもたちが傷つくことがないように検討をしていただきたいと思います。続いて、そうした計画書を出して収入認定を除外する手続があるわけですが、私が相談に乗った高校生は、制度の説明がされずにアルバイトの申告を行ったところ、5万円を超える返還請求が2枚届いて、非常にお母さんも含めて不安になっています。就学に活用したことを説明して、相談して、ようやく一部の収入認定が取り消されました。しかし、それは現在の高校生活に必要なものに限られています。この間、3月の福祉事務所との面談で、今日皆さんにお配りしたようにしおりも渡されましたが、その際に進学できればしたいと本人は答えていましたが、福祉事務所はどこに進学したいのかを言わなかったという理由で、手続も説明されずに進学するための貯蓄ができる対象になるということも本人に知らされませんでした。手続の必要性の判断、どういう基準で誰が判断をしているのかお答えください。
○福祉部長(福祉事務所長兼務)
高校生にアルバイト収入があった場合につきましては、ケースワーカーがその取扱いについて検討し、課として決定していくものでございます。判断に迷うようなケースにつきましては、係長への相談ですとかチームで協議を行うほか、必要に応じて課長も含めた会議体であるケース診断会議というのがあるんですが、そこで検討を行った上で決定をしております。アルバイト収入の取扱いについて判断する際には、家庭訪問や面談時に本人やご家族から聞き取りを行った上で、国からの通知などに基づいて総合的に判断をしているところでございます。
○いわい桐子
お配りしたしおりの内容を、皆さん福祉事務所では活用して高校生に渡すなり家庭に渡すなりしているということなんですけれども、この周知資料には計画書の提出が必要であるとか、そういう手続の必要性について、収入認定から除外することが計画書手続を行わないと収入認定から除外することができないということがどこにも書かれていないんですね。手続が必要だという説明を最初からするべきだと思いますけれども、なぜしないのかお答えください。
○福祉部長(福祉事務所長兼務)
以前使用してきました生活のしおりにつきましては、文字が多く読みにくいとの意見があったため、令和4年度に読みやすくなるため大幅な見直しを行っており、その後も毎年微修正を行っているところでございます。高校生の収入認定につきましては、様々な要素がありまして、全てを網羅すると細かくなってしまうためにしおりですとかリーフレット、先ほどもございましたが基本的にはポイントの紹介にとどめて、ケースワーカーに相談してくださいというような記載もしてございます。今回のご指摘も踏まえまして、高校生やそのご家族に必要な情報を確実に届けるために、周知内容ですとかその方法の改善に向けて検討していきたいと考えてございます。
高校2年生に「僕はもうどうなってもいい」と言わせた収入認定
○いわい桐子
収入が入れば返還が求められるということに、非常に高校生たち、子どもたちはおびえながら暮らしています。そういう中で、これまで議会で丁寧に説明すると答弁をしてきたはずです。収入認定を外すためには申請手続が必要だということを最初から伝えないことが、丁寧に対応することだと言えるんでしょうか。本人は、返還請求が届いて本当にショック受けています。会ったときに、僕はもうどうなってもいいと言ったんですよ。申請して収入認定を一部取り消されたけれども、いまだに高校生ですけども、高校卒業後の進学に対する貯蓄費用は認められていません。本人との面談もありません。傷ついた心は戻らないんですよ。同じことが起きないように、対象の全世帯に手続も必要だということを説明する必要があると思いますけどもいかがですか。
○福祉部長(福祉事務所長兼務)
現在、福祉事務所におきましては、家庭訪問を積極的に行うことで家庭状況の把握に努め、その世帯に適した支援を進める取組を行っているところでございます。高校生の世帯につきましても、他の世帯と同様に、それ以上に積極的に家庭訪問などを実施いたしまして、着実かつ丁寧な説明を行うことで子どもたちの考えや思いの把握に努めまして、進学や自立などに向けて子どもたちに寄り添った支援を今後もより一層心がけてまいりたいと存じます。
高校生アルバイト代の収入認定は「虐待」だ
○いわい桐子
ぜひ一人ひとりのお子さんに届くように対応をお願いしたいと思っています。そもそも生活保護世帯の高校生のアルバイト代のことが収入認定されることが問題だと思っていますけれども、生活保護世帯でない家庭について伺います。高校生のアルバイト代を永続的に家計に入れるということを強要することは、そもそも虐待に当たるのではありませんか。
○子ども家庭総合支援センター所長
ある事案が児童虐待に該当するかどうかは、子どもの状況、保護者の状況、生活環境等から総合的に判断を行っております。ご質問の事案の場合、児童虐待かどうかという観点よりも子ども本人の意向や金銭の使途、経済状況を含めた家庭の養育環境等を踏まえて、子どもの権利や福祉が侵害されているかどうかという観点が重要であるかと考えます。
○いわい桐子
子どもの権利が私は侵害されると、高校生のアルバイト代を家庭に、家計に入れることを強要するわけですから。それは、私はもう本当に虐待だと思います。それが生活保護世帯だからと当然のように行われていることが、私は問題だと思うんですよ。どういう家庭に生まれ育っても、高校生が当たり前のようにアルバイトをして自分の生活、活動、遊びに使っていくことが私は認められていくべきだというふうに思っています。高校生のアルバイト代は収入認定から除外すべきだと、はなからそういう制度に変えるべきだというふうに思っています。国に対して、この制度の見直しを要求していただきたいがいかがでしょうか。
○福祉部長(福祉事務所長兼務)
生活保護制度に基づく高校生のアルバイト代などの収入認定の在り方につきましては、国が定めているところでございます。区といたしましても、将来の自立助長の観点から高校生のアルバイト代の収入認定には課題があるのではないかなというふうに考えておりまして、国に対しても保護の実施要領の改正に向けた意見を出しているところでございます。引き続き、未来を担う子どもたちが将来に向けて希望を持てるように、どのような在り方がよいのか、国に対して意見、要望を出してきたというふうに考えてございます。
○いわい桐子
ぜひ板橋区から強く声を上げていただきたいと思っています。子どもたちのこの生活保護世帯等の貧困の連鎖をどう断ち切るかという流れの中で、一部ずつ、ちょっとずつ収入認定から外すということが取組として広がってきたわけです。しかし、実態としては子どもに届いていないし、傷つく場面が非常に多いということが、私はたくさん相談で受けております。ぜひ現場で子どもたちに寄り添った対応を行うことを求め質問を終わります。