第1回定例会での私の一般質問は以下です。(未定稿)

牛尾議員/日本共産党の牛尾こうじろうです。
最初に、岩手県大船渡市での大規模な山林火災で被害に遭われて皆さん、そして、不自由な避難生活を送られている皆さんにお見舞いを申し上げたいと思います。
それでは一般質問を行います。
最初に中高生の遊び場や居場所づくりについてです。
日本も批准している国連・子どもの権利条約の第31条には、遊びは全ての子供が持つ権利と位置づけられ、締約国に対し、その環境を整えることを求めております。
遊ぶ環境の整備は、国だけではなく、地方自治体にも求められているのではないでしょうか。
そうした立場から幾つか質問を行います。
まず、キャッチボールなど球技が行える場所の設置についてです。
区が2022年に行った公園・児童遊園・広場に関するアンケート調査では、家や学校に近い公園にほしいものの問いに対し、球技が可能な運動施設との回答が、小学生低学年や中学生では2位、小学生高学年では1位と、球技ができる設備を望む声が多いことが分かります。
私たちにも、公園では軟らかいボールしか使えない、キャッチボールなどができる広場を絶対につくってほしいなどの声が寄せられております。 しかし、昨年の第4回定例区議会でも示しましたが、千代田区にはキャッチボールができる広場がありません。
まず、お聞きしますが、現在作成中の千代田区公園づくり基本方針は、アンケートの回答も参考にしていると思いますが、方針では球技ができる施設づくりはどのように位置づけられているでしょうか。お答えください。
2月18日の文教福祉委員会で、区は、旧九段中学校を新たな遊び場として活用することを明らかにしました。
新たな遊び場では、キャッチボールや球技等への拡大を検討するとしています。
この取組は歓迎するものですが、これまで、区が設置した遊び場事業は時間や期間が限定されているものばかりです。
そこでお聞きしますが、旧九段中を活用した遊び場は今後、恒常的に使えるものになるでしょうか。また、球技などができるようにすることについての課題は何ですか。お答えください。
さて、同委員会では、旧九段中を遊び場にすると同時に、衆議院宿舎跡地を活用したふじみこどもひろばについて、乳幼児広場は利用を継続するものの、これまで子供たちがサッカーやキャッチボールで利用していた子ども広場については、旧九段の遊び場が使えないときや利用者が満杯になった際に必要に応じて活用するとしています。
しかし、活用する基準は曖昧で、このままではこども広場は事実上の閉鎖になりかねません。
この問題で、ふじみこどもひろばを子供のサッカーなどで利用していた子育て世代の方が、区内の子育て世代の方など110人からインターネットで、開放の継続についてアンケートを行っております。
今回、アンケートを行った方に許可を得ましたので御紹介いたしますが、アンケートに答えた全ての方が開放継続を望んでおります。
その理由として、「ふじみ広場は思いっきり走り回れる大切な広場」、「広場が失われると自由に遊ぶ時間が失われてしまい、人格形成に影響を与える」など、数多くの声が寄せられております。
アンケートを行った方は、ふじみこども広場は、子どもが遊ぶ場だけでなく、子どもの遊びを通じて、親同士が交流や相談ができ、小さいながらも子育て世代のコミュニティーをつくる場にもなっていたと述べております。
そして、そうした場が突然なくなる、場所が頻繁に変わると親同士の交流の場もなくなっていくと切実な声を述べておりました。
旧九段中を遊び場として開放することは歓迎しますが、それによって、ふじみこどもひろばを事実上閉鎖する理由はないのではないでしょうか。
そこで、ふじみこどもひろばは必要なときの活用ではなく、例えば、中高生専用にする、
球技専用にするなど、これまでと同様に使えるようにするべきではないでしょうか。御答弁をお願いいたします。
区がこの間増やしている遊び場はいずれも、期間や時間が限定されています。
もちろん、遊び場を増やすことを否定するものではありませんが、こうした方法で遊ぶ場所が欲しいと願う子育て世代や子供たちの思いに応えることができるしょうか。
昨年、10月4日の公共施設調査・整備特別委員会で、区内の中学生と思われる方から提出された「中・高生でもボール遊びができる場所を求める陳情書」の審査が行われ、審査結果は、「遊び場については、新しく場所を求めるのか、既存のところでやり方を変えるのか、いろいろ、区としてもこれから検討していく」ということでまとまっております。
区は、場所の確保が困難ということで、恒常的な遊びができる場所の設置に踏み出せないでいます。
しかし、周辺区ではキャッチボールができる場所などを設置をしているわけです。
そこで、神田・麹町に少なくとも1か所、キャッチボール、バスケなど、ボールが使える専用の場所を設置を目指していただきたいのですが、いかがでしょうか。
さて、どのようにして子供の遊び場やボール投げができる広場をつくっていけばいいのでしょうか。
他区では、公園などでのスポーツコーナーの設置目標を持つなど、目標を持って取り組んでおります。
また、港区では、遊び場の設置をまちづくりの一環として、遊び場整備の所管をまちづくりの部署が担っております。
千代田区は、遊び場づくりは子ども部、公園の整備は道路公園と、所管が分かれております。
恒常的に遊べる場や、球技ができる場所の設置をまちづくりの一環として、まちづくりの部署の担当にする、もしくは、こども部、環境まちづくり部が共同して進めるなど、遊び場や公園整備を強力に進める体制を求めます。御答弁お願いします。
次に、中高生の居場所づくりについて質問をいたします。
2022年、こども家庭庁が行った子供や30歳ぐらいまでの若者、およそ2000人に聞いたアンケートでは、「家や学校以外に居場所が欲しい」と回答した数は7割以上に上り、このうちの4人に1人がそうした居場所が「ない」と回答しております。多くの中高生が自分の居場所を求めていることが分かります。
先日、文京区にある中高生向け施設b‐labを見学いたしました。
この施設は、中高生に新しい放課後の居場所をつくることを目的に設置をされております。施設では、中高生が勉強やスポーツ、ダンス、料理など、幅広い活動ができます。また、静かに過ごせたり、昼寝もできるスペースもあるということです。
b‐labは、区民の中高生の居場所に関する要望とともに、文京区青少年の居場所検討部会の中高生の多様なエネルギーを受け止める場や機会が必要との提言を受け、設置が進みました。
一方、千代田区での中高生の居場所はどうでしょうか。
千代田区では、児童館の1室を中高生タイムとして開放していますが、開放時間は1時間か2時間、児童館の一室では狭すぎますし、先日、訪ねた児童館では中高生の利用は1日平均で3人から4人とのことでした。
また、私も区役所の1階ホールで暗い中で勉強している中高生を見ますが、中高生の皆さんが安心できるとともに心置きなく勉強できたり、友達と話せたり、運動できる施設が必要だと思います。
文京区のような施設の整備は、場所もお金もかかり、議論も必要です。
そこで、中高生専用の居場所を、例えば、学校の建て替えを機に専用スペースを設ける、今ある区の施設で利用度が低い部屋などを中高生専用に開放するなど、中高生が集える場所を区内でもつくるべきだと考えますが、いかがでしょうか。
続いて、子どもの国民健康保険料の軽減について質問します。
区の予算案では、4月からの国民健康保険料は1人当たり1万142円、またもや引き上げとなっております。
区は、先日、文教福祉委員会で、国保料の値上げの理由として、東京都が2030年までに国保料の東京都での統一保険料にしていくことに合わせ、千代田区の国保料を23区の統一保険料に合わせるとしています。
ただ、今回は法定外繰入を行い、保険料の上昇率を抑えたとしています。
そこでお聞きしますけれども、東京都での統一保険料に向けた中でも、法定外繰入は継続して行えるでしょうか。
今後も継続することを求めますが、いかがでしょうか。
東京都での保険料統一化が進むと、保険料の増加につながってしまいます。
国保料の負担は耐え難いところまで来ております。
東京都に対し、保険料の大幅値上げにつながる統一化はやめ、区市町村に対する法定外繰入解消を強要しないよう申し入れるべきではないでしょうか。お答えください。
さて、樋口区長は、さきの区長選の公約の一つとして、理想の人数の子供を産み、育てられる千代田区にすることを掲げ、新年度予算では中高生への手当、給付性奨学金として、中高生に対し1人1万5000円を支給することを発表しました。
理想の人数の子どもを産み育てられると言いますが、国保に加入している子育て世帯はどうでしょうか。
国民健康保険には、加入者全員に均等割保険料がかかり、国保世帯では子供が1人生まれるたびに4月から6万4600円の均等割保険料の負担が自動的に増えるわけです。
理想の数の子供を産み育てられるというのならば、国保世帯についてもそうした考えで、子どもの均等割保険料を無償にすべきだと考えますがいかがでしょうか。
最後に、区の平和施策についてお聞きします。
昨年の日本被爆者団体連合協議会がノーベル平和賞を受賞したことは、被爆者と日本のみならず、世界の核廃絶を願う市民に大きな感動と勇気を与えるものになりました。
一方、唯一の戦争被爆国である日本の首相、石破茂首相は一貫して核抑止力を強調し、さきの日米首脳会談でも、アメリカの核兵器などによる拡大抑止のさらなる強化を打ち出し、被爆者の皆さんが求めている核兵器禁止条約の署名を拒否、核兵器禁止条約第3回締約国会議にも不参加など、被爆者と核廃絶を願う人たちの願いに背を向ける態度を取っております。
こうしたことに対し、千代田区も加盟する平和首長会議は、今年の1月17日と18日、第12回平和首長会議国内加盟都市会議総会を開き、千代田区の代表も参加をしております。
総会では、核兵器廃絶に向けた日本政府に対する要請文を採択しました。
その中には、日本政府に対し、核兵器廃絶のためのリーダーシップの発揮とともに、一刻も早い核兵器禁止条約への署名・批准を求めております。
今年は戦後、そして、被曝80年の節目の年、ここ千代田区では国際平和都市千代田区宣言を行って30年の節目の年です。
区の、核兵器をなくし平和な世界を築くと宣言した区の長として、樋口区長に国に対し、核兵器禁止条約の署名、批准をすることを求めるべきだと思いますが、いかがでしょうか。御答弁をお願いいたします。
また、会議では、被曝80周年の取組事項の重点事項として、加盟自治体に、全ての国に「核兵器禁止条約」の早期締結を求める署名について、庁舎や公共施設等への署名コーナーの設置や、庁舎や公共施設等に常設の署名コーナーを設置し、署名の促進を図るとしております。
そこで、千代田区の庁舎内や施設でも、全ての国に「核兵器禁止条約」の早期締結を求める署名の設置を求めたいですが、御答弁をお願いいたします。
さて、先日、有楽町で行われた国際平和都市千代田区宣言30周年記念イベントでは、平和使節団の代表の報告やトークライブ、平和コンサートなどが行われ、イベントには若い世代の方の参加も多く、戦争体験者や平和の次世代への継承に力を入れたいという区の思いは伝わってまいりました。
一方、私はこうした平和の取組を多くの区民や区内で働き、学ぶ人たちも大きく巻き込んでいくことが必要だと思います。
そこで、今後の平和イベント、企画、取組について、広く区民や若い人たちと一緒につくっていくことへの区の考えをお聞かせください。
以上で一般質問を終わります。
子ども部長/牛尾議員の遊び場や、中高生の居場所づくりの御質問にお答えします。
まず、旧九段中学校を活用した遊び場についてですが、今後のほかの施設の整備計画等によって、一時的に使用できないケースが生じることも想定されます。
球技などで利用する際の課題につきましては、何より利用者の安全確保が必要と認識しており、利用の曜日や時間帯などの区分け、防球ネット等の設置などにより安全性を確保してまいります。
次に、ふじみこどもひろばについてですが、乳幼児広場は引き続き活用し、子ども広場についてはこれまでの利用実績などを勘案し、近隣に新たな遊び場(旧九段中学校)を確保して利用日を土日だけでなく平日にまで拡大することにより対応してまいります。
次に、キャッチボール、バスケットボールなどボールが使える専用場所の設置についてですが、新たに旧九段中学校で、曜日や時間帯を指定して球技等で利用できるようにするほか、学校施設の開放拡大について協議していく中で、実施の可否について検討してまいります。
また、環境まちづくり部においても、新たに球技等ができる場所の整備について現在検討しております。
次に、遊び場などの整備を進める体制についてでございますが、庁内で関係課長級の調整を開始し、遊び場等に関する情報を共有して重複や類似した事業を洗い出すとともに、これらを整理して一元化するための取組を進めております。
引き続き、関係所管が連携しながら、遊び場等の整備・検討を一体的に進めてまいります。
最後に、中高生の居場所づくりについてですが、現在、5か所の児童館で中高生の専用時間があるほか、WiーFi環境の整備や、スポーツ、音楽、演劇などの活動を支援しております。
議員御指摘の中高生専用の居場所づくりには、施設などの場の確保だけでなく、見守りや支援等の人的体制の確保など、様々な課題がございます。
このため、各児童館での中高生向けの取組を、連携などによって効果的・効率的に実施できないかなどについて検討します。
また、遊び場事業の中で場所や曜日、時間帯を区切って中高生専用の利用ができるよう、現在、準備を進めております。
さらに、令和9年度に移転を予定している四番町児童館において中高生タイムが実施できるよう着実に取り組むなど、今後とも中高生の居場所づくりの充実に努めてまいります。
保健福祉部長/牛尾議員の国民健康保険料についての御質問にお答えいたします。
まず、法定外繰入についてでございます。
令和7年度国民健康保険事業会計予算におきましては、保険料だけでは事業費納付金額を賄い切れないことから、やむを得ず一般会計からの繰入れはせざるを得ないと予定しているところでございますが、令和8年度以降につきましては現時点では未定でございます。
なお、令和6年2月に改定されました東京都国民健康保険運営方針では、東京都全体として令和6年度から11年度にかけて、一般会計からの法定外繰入を早期に削減・解消することを目標とし、令和12年度に納付金ベースでの保険料統一を達成するとしております。
本区におきましても、この方針に従って段階的に移行し、持続可能な国民健康保険事業の運営を目指し、取り組むべきと認識しております。
次に、子どもの均等割り保険料の無償化についてでございます。
国民健康保険制度は、被保険者全体の相互扶助で支えることを基本としており、特定の対象者に画一的な基準で減免することは難しいものと考えております。
なお、子育て支援策につきましては、区政におきましては、総合的に執り行うものと認識しております。
文化スポーツ担当部長/牛尾議員の平和施策に関する御質問にお答えいたします。
まず、核兵器禁止条約への署名を国へ求めることについてですが、条約の批准については国が判断することであると認識しております。
本区としては、国際平和都市千代田区宣言に基づき、核兵器のない世界、そして世界の恒久平和に向け行動してまいります。
次に、署名の設置についてですが、これも同様に、署名という方法ではなく、平和都市宣言に基づく平和使節団の派遣や平和イベントなどによる草の根の取組・行動を区民の皆さんと一体となり進めることが、核兵器のない平和な世界の実現につながるものと考えております。
最後に、イベントの企画取り組みについてですが、戦後80年、戦争体験者の平均年齢が85歳を超える今日、若い世代が戦争の記憶を直接継承できる最後の世代となります。
先日の平和都市宣言30周年記念イベントをはじめとした平和啓発事業では、区民、特に若い世代に参加していただいており、区では引き続き、若い世代に訴求することを主眼とし、区民や若い人たちと一緒に平和事業を開催してまいります。
環境まちづくり部長/牛尾議員の千代田区公園づくり基本方針における球技ができる施設づくりの位置づけについてお答えします。
これまで公園では、球技、いわゆるボール遊びについては原則禁止としておりました。
一方、新たな基本方針では、特定の利用者を対象とした具体的なニーズに応えることも区民の満足度の向上につながると考え、柔軟な活用方法も検討することとしています。
その一つとして、一部公園での時間を区切ったボール遊びなどを開始しております。
こうした方針の下、今後も区民と手を携えて、公園がより魅力的な場所になることを目指してまいります。
牛尾議員/再質問させていただきます。
まず、ふじみこどもひろばについてですけれども、利用実績といいます。
確かに利用が少ないということも言われておりますけれども、そこをね、利用していた子育て世代や子どもたちにとっては切実な問題です。
ぜひね、いま一度、引き続き子どもたちのためにね、開いていくということを検討していただけないかということです。
あと、国保についてですけども、特定の方々を支援するのはどうかと。
国保の中で見ればそうかもしれませんけれど、同じ子どもたち、医療費窓口負担無料ですけれども、国保世帯だけ子どもたちに保険料がかかるわけですよ。
この子どもたちへの支援といいますけど、その差をね、ぜひね、考えていただきたいと。
自治体によってはね、均等で支援しているところもありますから、ぜひね、御検討お願いしたいと思います。以上2点、よろしくお願いします。
子ども部長/牛尾議員の再質問にお答えいたします。
先ほどの答弁とかぶる部分もございますが、これまでのふじみこどもひろばの使われ方ですね、利用実績、それとコストなどを勘案するとともに、この近隣にやはり同等かそれ以上の開設時間を確保した旧九段中学校の施設を開くと。 その施設につきましては、校庭だけでなくて、暑い時期の体育館、雨のときにも使えるような施設という意味で確保するということで、一部拡大をしているということもございます。
したがいまして、その対応、拡大していくという対応については、理解をいただきたいということでございます。
今後ともですね、可能な限りその遊び場の確保については努めてまいりますので、御理解のほどお願いいたします。
保健福祉部長/牛尾議員の国民健康保険料に関する再質問にお答え申し上げます。
現行の国民保険制度におきましても、所得水準に応じまして均等割保険料を最大7割軽減する措置及び令和4年4月からは未就学児の保険料を2分の1に軽減する措置がなされておりますため、所得の低い世帯の子どもにつきましては、現状におきましても最大8.5割の軽減が既になされておりますことは勘案する必要があると考えております。
なお、子育て支援施策につきましては、国民健康保険という限られた枠の中で考えるべきではなく、区政全体の中で総合的に執り行うものと認識をしてございます。