この写真は、下北沢駅前広場が完成する前の写真ですが、右上に三省堂書店下北沢店が写っています。下北沢店は今日をもって閉店になります。
たまたま行ったところ、二十年ほど前、神保町本店で一緒に働いていた、TさんとNさんと再会しました。Tさんが店長、Nさんは歌人として知られている方です。
Tさんから、下北沢周辺が書店空白地域になってしまうこと、再開発でオシャレで新しい店ができても、下北沢の個性を作ってきた古着屋、劇場などへの行政の支援が薄いことなどの話がありました。
下北沢店は、地域の高齢者が通っていましたが、閉店した後は経堂か成城学園まで行かなければならないことになります。書店は高齢者も子どもたちも集まる場所です。
板橋区では、絵本のまちを合言葉に、区内各所で絵本にちなんだまちおこしを展開しています。しかし、ショッピングモール内の一部の書店を除いて、地域の書店は蚊帳の外でした。地域の子どもたちが本に出会う場所は、まず学校や図書館でしょうが、地域の書店でも本と出会うはずです。地域の書店にも、絵本のまち板橋に参加していただくことが必要です。
自治体にも、町の書店が地域の文化を支えているか、自覚していただきたいと考えます。
