今回の議会で、会計年度任用の問題について取り上げました。
会計年度任用職員は、本来1年ごとにその必要性を判断する一時的な雇用のはずです。ところが介護認定などにたずさわるなど、区の恒常的な業務を担ってきました。その数は、約2600人、区職員全体の36%にもなります。こうした人たちは、本来、正規職員として雇用すべきです。
会計年度任用職員は、正規職員とくらべて様々な格差がありますが、とりわけ深刻なのは、不安定雇用です。契約は一年更新で、練馬の場合、契約更新の上限が5年に設定されています。6年目は、あらためて公募が実施され、選考試験を受け直さなければなりません。
こうした雇用のあり方に未来を感じられず離職してしまう人もいます。これでは、経験の蓄積や技術の継承を難しくし、区民にとっても大きな損失ではないでしょうか。
ですから私たちは、上限規定の撤廃を求めました。総務省の事務処理マニュアルでは、公募を行うことは法律上必須ではないとしています。つまり区の判断で行わなくても良いということです。
実際、板橋区は、上限規定を設けていません。その理由として雇用に関する不安や人材確保の点を挙げています。安心して働きつづけられる環境がなければ、人も集まらないし、良い仕事もできないということではないでしょうか。
行政の質を確保していくためにも、経験と技術を継承するためにも、正規職員を増やしていくことと合わせ、会計年度任用職員の処遇改善は急務であり、少なくとも上限規定は撤廃すべきです。