小林ひろみ

池袋駅東西連絡通路(東西デッキ)について

2019.04.10

池袋駅の南側、びっくりガードのそばに、大きなビルが完成しました。これは、西武新本社ビル「ダイヤゲート池袋」という名前だそうです。西武池袋線をまたぐように建設されていることが、テレビで報道されていました。

民間会社が線路上とはいえ自分の土地にビルを作るのは、別に問題はありません。しかし、このビルから池袋駅へびっくりガードの上に作る自由通路は「防災」「バリアフリー」などを理由にその3分の2を税金で賄います。豊島区が12億円出すのです。

下図は2017年度豊島区予算の広報用資料です。

 

南デッキの一部を先行整備

びっくりガード上の通路部分616㎡、事業費18億円に対し、その3分の2、約12億円を補助します。池袋駅側へは、階段とエレベーターで地上部と接続しますが、将来は西武鉄道を橋上駅舎にして直接繋ぐ計画です。どちらにしても西武池袋駅と新本社ビル(オフィスと商業施設)の利用者が一番便利になるのではないでしょうか?

豊島区には、古くから池袋の線路上に蓋かけをして東口と西口を繋ぐ「東西デッキ」(池袋駅東西連絡通路構想)があります。池袋駅東武デパートに繋がるメトロポリタン口に出ると広場状になっていますが、ここは将来西武デパートと繋ぐことを想定して作られたのだそうです。しかし、実際に作るとなると、費用は誰が負担するのかが最大の問題、そして鉄道ではJR、東武、西武、そして東武デパートと西武デパートなど関係者が多く合意かつくれないなどを理由に進んできませんでした。それを現区長の「区役所建設を起爆材にして池袋周辺の開発をすすめる」という方針のもと、強行されています。

さらに、池袋駅西口、池袋駅東口をはじめとした7つの市街地再開発、中でも西口駅前開発(税金投入あり)は、東武デパートの建て替えも含んだものて、ここでは池袋大橋の方向に東武による「北デッキ」構想も発表されています。

区長は「防災」「バリアフリー」を前面にして税金投入を正当化しますが、企業は儲からないことに手を出しません。そして、開発は一度始めたらやめられないのです。将来多額の負担を負えば、結局区民にしわ寄せすることになるのではないでしょうか?

 

 

 

 

最近のNEWS