論戦15年 粘り強く求め実現
年間で180件の発注・160億円におよぶインパクト
区が発注する工事(予定価格1億円超)や請負・業務委託(契約額1千万円超)、指定管理委託の現場で働く労働者の賃金下限額を区が事業者に約束させることを通じて、工事やサービスの品質確保や地域経済活性化を図ることを目的にした文京区公契約条例案が24日の総務区民委員会で審議され、共産党含む全委員が賛成し、27日の本会議で成立する見通しとなりました。
共産党の金子・石沢両区議は、対象の工事は年20件・102億円、委託は年110件・39億円(昨年度暫定値)、指定管理は50施設・25億円(R4年度実績)であることを明らかにさせ、条例の効果は166億円=一般会計総額1228億円(昨年度)の14%に及び、労働者に賃上げ・処遇改善、事業者には適正利益を保証する大きな効果が見込まれることを明らかにしました。
区と事業者との契約書に賃金下限額を明記し、下限額を下回るか、その恐れがある時、下請け含む全労働者は区へ申出ができ、区は事業者に報告を求め、調査・質問することで実効性を確保する仕組みです。
23区で14番目の公契約条例正ですが、党区議団は労働組合はじめとする制定求める区民の声を受け2009年9月の本会議で制定を求めて以来、繰り返し要求してきました。
施行は来年度からですが、運用ルールは労働者・事業者・学者で構成する審議会(傍聴可)で決める予定で、適正な運用となるよう区民的チェックが重要です。金子区議は区議会への経過報告も行うよう提起し、区側は今後検討すると答弁しました。党区議団は引き続き適正に運用されるよう求めて行きます。