学校施設予約システム
9月から運用変更を公表
抽選・利用競合の分析行い抜本改善を
区立小・中学校の30校の体育館と校庭は学校利用が無い時は、学校外の団体利用ができスポーツ等の団体が利用しています。
長年、予約は学校使用条例に基づき学校で行われてきましたが、区は2022年8月からインターネットの予約システムで行うよう変更しました。すると「競合が激しく、予約が取れなくなった」「他区の民間施設を利用せざるを得ず、費用も移動時間も必要で、練習時間が減り活動困難に陥っている」等、苦情と改善を求める声が繰返し寄せられています。
金子区議は2023年3月の予算委員会でこれら切実な声を示し改善を求めていましたが、区は団体により学校施設を使用できる「頻度に偏りが生じている」として、9月から「抽選申込の運用変更」(下図)を実施すると公表し7月25日の文教委員会に報告しました。
変更点は従来、学校への協力等を要件とする「優先団体」のみに認められていた抽選申込が「一般団体」にも認められた点です。肝心なのはこの変更が「頻度の偏り」を解消するのかです。
文教委で党区議団・千田委員は「頻度の偏り」を分析しているのか問い、区は「調べればわかる」「全ての情報を網羅したわけでない」と答弁。科学的分析は未実施であることが浮彫りになりました。一方、「優先団体」は142団体、「一般団体」は278団体と判明しました。
「頻度の偏り」を改善するならば、60施設ある体育館・校庭を400団体がどのくらい競合しているのか、曜日別の抽選倍率や利用頻度等、競合状況を把握して改善策を練るべきです。
学校使用条例は「社会教育その他公共のため」の学校使用としています。社会教育は住民の学習権を保障し、地域コミュニティーの形成、子どもや親への支援など多くの役割をはたしています。社会教育を担う住民団体の活動場所の不足を解消し、拡充することが必要です。