東京ドーム等の労働法令違反を承知で指定管理委託の議案を提案
スポーツ施設拡充こそ
区立スポーツ施設※の管理・運営を受託する次期事業者が11月24日に開かれた総務区民委員会で審議されました。区の提案は東京ドーム含む5者でつくる「文京区スポーツ推進共同事業体」(東京ドーム、東京ドームスポーツ、美津濃、東急コミュニティー 日本サッカー協会)です。
党区議団は次期事業者の構成員中4者が、労働法令違反していることを区に申告していることを、情報公開請求で入手した資料を示し区に対応を質しました。
労働法令違反は、残業時間の上限を定める労働基準法36条違反が3者で、労働者の健康を守るため会社の責務を定める労働安全衛生法違反が3者で生じていると報告されています。
金子区議は区立施設の運営を委託するのに不適切と指摘し、改善されたのかと質しましたが、区側は問題ないと根拠を示さず強弁するだけでした。
さらに、次期事業者が総収入の4%を本社経費にすると提案していることに関し金子区議は「今の受託者が本社経費をゼロとしているのと比較して検証したのか」と質しましたが、区側は検証の必要性を否定しただけでした。
指定管理委託は人件費等を削減して収益を上げざるを得ない構造を持ち、労働法令違反があると申告している以上、従事者の労働環境の悪化が容易に想定され、ひいてははサービス水準の向上など望むべくもなくなります。共産党区議団はこれらの問題を指摘し東京ドーム等への委託に反対の態度表明を行いました。この態度表明には賛成した会派からも同調意見が表明されましたが「全く問題は無い」(自民委員)との意見も開陳され賛成多数となりました。
尚、審議で金子区議は「区立プールで一般使用できるレーンが足りない」との利用者の声を紹介し、区側も「その声はある」と施設拡充求める声が区に届いていることを明らかにさせ、施設の拡充を要求しました。引き続き利用者の皆さんの声をお寄せください。
※総合体育館・スポーツセンター(以上、2施設はプール含む)・江戸川橋体育館・竹早テニスコート・六義園運動場・小石川運動場、後楽野球場の7施設