新型コロナ対策として、医療提供体制の強化を質問しました。
7月以降から第2波に見舞われました。これは無症状の人から市中感染が広がったものと思われます。
現在感染者数は減少していますが、日本医師会会長は「収束に向かっているとは言えない」としており、油断は禁物です。
第1は、PCR検査の拡充です。
再び感染拡大の悪循環に陥らないよう、今こそ、世田谷区のようにPCR検査の拡充が求められています。
先日学童クラブで感染者が出来た際には、濃厚接触者は確認できなかったものの、念のため全員検査したら新たに4人に感染が判明しました。
そのことからも、①濃厚接触者に限らず幅広く検査すること、②介護や医療、保育、学校など感染リスクの高いところについては定期検査を行うこと、③それに見合った検査件数の目標を練馬区として持ち、取り組むことを求めました。
区は、調査を行ない検査の範囲を決定している、一律に濃厚接触者に限ることはしていない、と答えました。検査数の目標については、言及がありませんでした。
その後も認可保育園で感染者が出ていますが、濃厚接触者はいないとして、施設内の消毒だけですましてしまうケースがありました。それでは現場は不安だと思います。
また、区内の陽性率の公表を求めたところ、「今後把握できる範囲での公表について検討していく」と前向きな答弁でした。
第2は、医療機関への財政支援です。
区内のある病院は新型コロナに対応するため、毎月1000万円以上の赤字になっています。また、コロナに対処していない病院や診療所は外来患者が6~7割減り、特に小児科は今までも診療報酬が低かったため、いっそう厳しくなっています。
病院・病床の少ない練馬は、大小にかかわらず医療機関をひとつもつぶさない対策が必要です。
減収補てんをはじめとした抜本的対策を行なうよう国に求めるとともに、区としても対策を取るよう求めました。
区は、独自の病院経営支援を述べながら、「国や都の措置では不足しており・・・さらなる支援策を要望していく」と答えました。区も問題意識は持っていることを示しました。
第3は、東京都が進めようとしている都立病院・公社病院の独立行政法人化について問いました。
これは、都立・公社病院への都の財政支出を削減することが目的です。
都立病院は、小児や周産期など不採算でも必要な医療を担ってきた、コロナ患者の7割を受入れる要中のかなめの役割を担ってきました。
区は独法化をどう見ているのか、独法化は止め財政面も含め充実強化を都に求めるべきだと訴えました。
区は、「医療患者ニーズに柔軟に応えるためのもの」「これまで以上に患者サービスの充実がはかられる」と正当化し、都に中止を求めないと答えました。
しかし、財政支出を減らして強化できるはずがありません。詭弁だと思います。
最後に、移転・改築が予定されている光が丘病院について、感染症医療の強化を要望しました。
区は、「感染症医療の重要性が増していることから、感染患者用の陰圧室のさらなる増設について運営主体と協議をしています」と答えました。
最後は前向きな答弁になりましたが、PCR検査や病院支援など、どれも不充分な答えだったのが残念です。
引き続き、都、国などの各党議員団と力を合わせ、取り組みを求めていきます。