9月9日の一般質問では、はじめにコロナ対策を質問しました。
練馬でも8月1日に新規感染者が2000人を突破し、その後も千数百人を超え続け、30人の方がお亡くなりになりました。
発熱外来はパンク状態になり、自宅療養者を支援する東京都の「うちさぽ」は1日の申請可能件数が3000人にすぎず都内全体で2万~3万人にのぼる連日の感染者に、対応できる状況ではありませんでした。
入院できないまま亡くなる方が
本来なら入院させるべき人たちも入院できない状況が今もあります。 区長は年齢を考慮し入院できたそうで、それはもちろん幸いなことですが、都内の医療現場からは悲痛な報告があげられていました。
日本共産党で、医師でもある谷川智行さんのツイートでは、「中等症Ⅱで苦しんでいる人が救急搬送できない… 患者さんに頭を下げる救急隊」・・・この方は12時間を待たずに亡くなりました。
また「救急車内で4時間、呼吸停止」救急隊の搬送依頼を「50件以上断られている」などです。 谷川さんが「地獄のような報告」と表現するほど、過酷な実態があります。
区は必要な人には入院してもらったとしていますが、本当にそんなことが言えるのか。 こうした中で、区は必要な検査と診療と治療をどう確保していくのか、聞きました。
区は、「ワクチン接種が進み重症化率は低い・・・入院での療養が可能となっている」「発熱外来の受診体制は確保されている」と答弁しました。
実態から乖離した答弁と感じずにはいられません。
何度同じことを繰り返すのか
保健所体制は最大300人に体制にしていますが、派遣が67名、全庁応援110名など、あくまで臨時的なものです。
これまでの経験を踏まえ、緊急時、平時ともに、どのように体制を強化していくのか、全庁的に検証すべきではないでしょうか、と問いました。
区は「業務に支障をきたさない、土日や時間外に協力できる職員で構成する応援体制を準備した」「今後も感染状況に応じて適切に対応していく」との答えでした。
「平時ともに」どうするのかと聞いたのですが、区はそこまで考える気はないということのようです。今この時をどうにかしのぎ切り、感染の波が引いたら元通り。波がきたら一時しのぎに人を集める。これは練馬区だけの話ではないかもしれません。
医療ひっ迫もそうですが、もう第7波まで経験しているのに、何度も同じことを繰り返している。今後も繰り返すつもりなのか。
経済優先、命は置き去り
国の姿勢の問題もあると思います。岸田政権はまともな対策も取らないまま、専門家からも疑問があるのに、感染者の療養期間を10日から7日間に短縮するといいます。医療ひっ迫には目を向けず、病院・病床の削減を続ける方針も変えていません。
「国民生活を守り抜くことが最優先課題」と言っていますが、野党が求める臨時国会も開かず、科学的見地を無視した対応では今後さらに大きな感染の波が起こっても不思議ではありません。
経済優先で命をないがしろにするなど本末転倒の極みです。新自由主義も行き着くとここまでひどいことになるのかと、あきれると同時に、こんな政治を変えなければならないと強く思います。