私たち日本共産党は、長年にわたり学校給食費の無償化を求めてきました。5年前には、月1000円補助を行う条例提案をしましたが、否決されたこともありました。
練馬区はこれまで小中学校の給食費を完全無償化するには25億円程度の財源が必要なこと、学校給食法に「給食費は保護者負担」とされていることを理由に背を向け続けてきました。
しかし、今定例会最初の一般質問で「検討する」と、答弁に変化があり、他党派の質問に対しても多子世帯への負担軽減に言及する答弁がありました。
2月28日の議会運営委員会に2023年度予算の補正予算が公表され、第2子から学校給食費を無償にすることが明らかになりました。
区長は「子どもの食費は保護者が負担するのが当たり前」としつつ、昨年の出生数が80万人を割りこみ国の想定より8年も少子化が進行している」ことから、「多子世帯への経済的負担軽減を実施することは、政策的に有意義である」としています。
🌟学校給食多子世帯負担軽減補助金
★所得制限なし
★第2子以降が小学生になったとき、第1子が何歳になっていてもよい
★1年限りでなく継続していく
★対象人数 16,000人(第2子以降の区立小中学生)
★予算 約8億6000万円
★財源 財政調整基金(利用目的が定まっていない貯金)の取り崩し
支援の手が行き届いていない
ひとりっ子でも大変な世帯がありますし、区長は「負担が困難な世帯に対しては現行制度においても十分支援が行われている」と言うが、本当にそうでしょうか?
区長のいう支援とは就学援助のことと思いますが、この間生活保護費の引き下げに連動し、就学援助を受けられる所得基準額も下がっているため、対象に入る子どもが減っています。
この数年間でも、就学援助を受けているのは全児童生徒の15%いたのに14%、13%と下がり続けています。
私たちは就学援助の対象を生活保護費の1.2倍としているのを、1.3倍以上に引き上げるよう、これも繰り返し求めてきますが、区は実施していません。困っているご家庭すべてに支援が行き届いているなどとは言えないと思います。
前進を歓迎しつつ、第1子からの完全無償化を求めます!
学校給食費は教育活動の一環です。憲法で規定された「義務教育は無償」の原則を完全実現することを目指し、給食費の完全無償化を実施するべきです。
第2子からの無償化を、まずは歓迎するとともに、引き続き取り組んでいきます。