コロナ禍で貧困と格差が拡大するなか、生理用品の入手もままならない事態が生まれました。
そうしたことから、小中学校の女性トイレに生理用品の配備を求めていますが、練馬区はまず保健室に来てもらい、相談をしたうえで渡すというやり方をしています。
年間で1500件で、小学校では各校年間10件、中学校では30件ほど渡しているということです。
都立学校では全校で実施
ところが都立学校では、全校でトイレに生理用品が置かれました。使用頻度が多くなり、都教育委員会は「潜在的に必要としている生徒がいたことの表れ」だとみているといいます。
練馬区はそれをどう考えているのか問いましたが、「推測の域を出ないのでコメントしかねる」としか言わず、「区としては従来通り、保健室で相談を兼ねながら配布するという考え」としました。
しかし保健室にもらいに行くのでは、恥ずかしかったり、いろいろ思案してしまい足が向かない子どももいると思います。そういう子どもはいつまでも困ったままになってしまう。
試験的な配備を求めたが・・・
港区御成門(おなりもん)中学校では、トイレに生理用品を配備したうえで、使った後は保健室に連絡をするよう貼り紙をしておいたところ、みんな保健室に来てくれて、話を聞けたということです。
第1の要求である生理用品の入手ができれば、その後は安心して相談もできるということだと思います。そうしたことからも、練馬区でも実施するために、まず試験的にやってみてはどうかと提起しました。
しかし区は、年間1500件の配布をしていることから機能と効果が働いていると、試験的な取り組みも拒否しました。
なぜそこまで頑なになるのか、いまいち理解ができません。以前は保健室で生理用品を渡し、その後未使用の生理用品を持参し返してもらっていたことがわかり、質問したところやめさせることが出来ました。
区の考えの背景には、生理用品は各々の家庭で又は児童生徒自身が用意するのが当たり前で、経済的な理由など困っていなければ助ける必要はないという、自己責任的な考えがあるのではと思います。
トイレに行けばあるのが当たり前にしよう
女性である限り生理のあるなしの選択の余地はなく、生理用品はずっと必要であり、否が応にもお金がかかり続けます。それならトイレにトイレットペーパーがあるのと同様に、生理用品もトイレにあって当たり前であっていいのではないか。
そういう環境をつくることが、子どもたちにとってより過ごしやすい、安心できる学校教育環境にできると考えています。