坂尻まさゆき

入隊したらさあ大変!自衛隊 練馬パネル展

2026.07.17

入隊したらさあ大変!自衛隊 練馬パネル展

毎年開かれている「入隊したらさあ大変!自衛隊 練馬パネル展」を見てきました。

練馬区役所で毎年自衛隊がパネル展示をしているのですが、そこでは軍隊的な任務を見せず、災害救援活動を前面に押し出してアピールしています。
もちろん災害救援活動は住民の命を守る大切な活動なので、それ自体を否定するつもりはありません。

しかし、自衛隊の本来任務は国の防衛と公共の秩序の維持にあり、その任務に支障のない範囲で行うのが災害救援です。なのに本来任務を前面に出さない宣伝の仕方でいいのかと思います。

練馬パネル展は、そういう自衛探パネルに対抗しようと企画されたものです。国民には災害救援活動の印象が強く、評判がいい自衛隊ですが、パネル展ではその実態を伝えていました。

隊内でのパワハラ・セクハラ・いじめが多く発生していること、訴えても被害者を守らない、それどころが虚偽だと言って逮捕された人までいるといいます。何も対応してくれないので裁判に踏み切る事例も複数あります。

五ノ井里奈さんに対するひどい性暴力事件もありました。そうしたことが知られたことや、この間集団的自衛権の容認、敵基地攻撃兵器の大量購入など、いよいよ戦争国家づくりが進行しているなかで、自衛隊は定員割れが続いています。

特に一番下の「士」の階級では定員6割台だということです。実働部隊が一番不足している。これでいざというときに戦えるのか?いろいろ武器・兵器を増やしても、それを使う者が足りないという事態になりそうです。

そんな隊員不足から学校にまで入って募集に力を入れていることなどもパネルで展示されていました。

自衛隊には著しい人権意識の欠如があり、それはやはり自衛隊が実質軍隊であることが大きいのではないか。また、外との接触が少ない閉じた組織なのでいじめなどが起こりやすい土壌があるんじゃないかなと思います。

会場では戦争で心身を病んだ元兵士についてのドキュメンタリー上映もありました。戦争神経症、戦争トラウマなどなどと言われます。旧日本軍でもそうした兵士がいたにも関わらず、隠されていました。

そうした元兵士が家族に暴力をふるったり、または逆に無気力だったりと人によって違いますが、家族も傷つけ、その子どもが今度は自分の子どもに暴力をふるう――そんな負の連鎖を引き起こしてるケースもあるようです。

戦争も軍隊も、人間性を奪ってしまうと痛感しました。戦争などというのは権力者の都合によって引き起こされ、動員される国民は暴力行為をさせられる。国のため、防衛のためという大義名分がついたとしても、人間性に深い傷がついてしまうのではないでしょうか。

現在日本が戦争してるわけではありません。しかし、台湾有事発言を撤回もせず、軍備大拡大を進めている現政権はまともな外交もしないまま、戦争準備をしているように見えます。軍拡はむしろ戦争の可能性を高めるという歴史を考えれば、日本は平和国家に反する本当に危険な道を進んでいる。

自衛隊の実態は、国民を守るのでなく、国家権力機構を守るための実力組織です。いざとなれば国家権力の維持や目先の利益のために、自衛隊をはじめとして国民に命をかけさせることをするでしょう。

もし戦争になったら、国のために、命をかけて戦う――それは勇ましいように思えるかもしれませんが、そもそもなんのための戦争なのか?戦争しか道がなかったのか?そうした問いが必要だと思います。