15日、日本共産党区議団を代表して野村説、小松あゆみ両区議が一般質問を行ないました。
第一に問いかけたのは、社会保障を切り捨て、自己責任を強調し、一方で大企業や富裕層を優遇してきた新自由主義の問題です。
自由と聞くといいことのように取るかもしれませんが、国民や中小業者を守るための規制を取り払い、一握りの大企業の利益追求の自由を拡大してきたものです。
医療費を削るため、病床がへらされるなどしてきました。日本のICUは、人口10万人当たり5床に過ぎず、OECD加盟36か国中32位です。
保健所も、過去25年間で都内だけでも約半分減らされ、職員数も減りました。こうしたことが、現場をひっ迫させたのではないでしょうか。
しかし区長は、社会福祉の向上について「様々な取り組みを実施してきた」と述べ、新自由主義を見直す姿勢は見られませんでした。
保健所の体制については他の役人が答え、今回のように「業務が急激に増加する場合には・・・職員の応援体制を確保し、機動的に対応する」などとしました。
日頃から一定余裕のある人員体制にしておくことで、公衆衛生をより保つことができ、いざというときさらに人員体制を強化することで機敏に対応できるのではないでしょうか。
職員の長時間労働を避けることも出来ると思います。
日本でも世界でも新自由主義を推し進めてきたことによる矛盾が露呈しています。
差別や分断も助長してきた新自由主義と決別し、①人のいのちを守り、育て、支える仕事重視する、ケアに手厚い社会をつくること、②1日8時間働けば暮らせるようにするなど、人間らしい労働のルールをつくる、③20人程度の少人数学級など子どもの権利を保障する社会をつくる、④暮らしの予算を増やし、危機に対応できる強い経済をつくること
などなど、よりよい社会をつくるための提案をしました。
失敗を失敗と認め、方向転換することで日本の社会・政治の成長の可能性を切り開くことが出来ると思います。