2月27日より、3月市議会(第1回定例会)がはじまりました。
3月議会は市長による施政方針演説や来年度の予算を審議する予算特別委員会など、盛りだくさんです。
日程は2月27日(火)~3月21日(木)までとなります。
今回は27日と28日に審議された議案の一部を紹介します。
▶硬式ボールで屋根破損賠償に60万5千円
昨年3月19日、
シドメ久保第二運動広場の利用者(学生)が使用していた硬式野球ボールが隣家の屋根を破損。
市の管理不十分によるものと修理費60万5千円を支払ったという事案。
運動広場は本来、未就学児を対象の公園施設で野球やサッカーといった球技は禁止されています。
市内には9か所の運動広場が存在しています。
一方、球技が行える運動場は3か所しか存在していません。
球技が禁止されている運動広場で公式野球を使用したこと、
屋根を破損した後に逃げてしまったことは残念ですが、
子どもたちが伸び伸び遊べる公園が少ないことも今回のような事故が続く要因です。
市は対策として防球ネットの嵩を増すと回答しましたが、
球技禁止の運動広場の防球ネットを高くするというのは、球技を容認するかのようで矛盾が生じます。
私は、ミニ開発などで増加し、使われなくなっている児童遊園や運動広場などを集約化して
球技ができる公園や運動場に作り変えるなどを要望し、専決処分の議案には賛成しました。
▶戸籍謄本など広域化(便利さに潜むマイナンバーの押し付け)
もう一つ紹介したいのは、事務手数料の条例「改正」です。
内容は、① 戸籍謄本・抄本などの交付(または除籍)や(婚姻届・死亡届など)届出等の証明書の交付申請が本籍地でなくても手続きできること、② 戸籍情報のやり取りの際に必要な電子証明書の提供用識別番号(16ケタ)の発行を可能にするといったものです。
① については3月1日から開始されます。(②は未定)
これまで、戸籍謄本などが必要な際は本籍地のある役所に行くか、
本人確認を行った後に郵送してもらうなど、時間と手間がかかる作業でしたが、
総務省がこれらの情報をデータ管理できるようになったことで、
どこからでも交付申請などが可能になります。
このこと自体は便利であり、現時点ではマイナンバーにひも付けしないままスタートします。
将来的にマイナンバーカードで行えるようするといった毒まんじゅうが潜んでいる点が問題です。
私は「将来に渡ってひも付けはないのか」「マイナンバーに一本化するといったことは起きないのか」と質したところ、市の担当は「現時点ではそのようなことはないが、将来のこと国から示されている訳ではないので分かりません」と曖昧な答弁…。
各種手続きの広域化はマイナンバーとひも付けしなくても、実施できることは3月1日から開始できることからも明らかなのに、普及が進んだところでマイナンバーのみでしか利用できなくさせようとしていることは、マイナ保険証のやり口からも明らかなため、反対しました。
▶平均寿命が延びたから敬老金の対象を減らす?
もう一つ許せないのは敬老金支給に関する条例「改正」です。
これまで77歳(5千円)、88歳(5千円)、99歳(7千円)に敬老金、100歳の方には1万円の長寿祝い金が支給されていましたが、行政評価委員会からの指摘を受けて、
77歳と99歳の支給を廃止。88歳を5千円→1万円に、100歳を1万円→3万円にするといった内容。
88歳と100歳の方になる方は支給額が2倍、3倍に増える一方、
支給対象から高齢者も大勢出てしまいます。
令和6年度の実績だと、77歳は630人、88歳は357人、99歳は14人、100歳は17人です。
644人(63.3%)と6割の高齢者が敬老金がもらえなくなってしまいます。
市は「寿命が延びたことで77歳は働いているひともいるなど敬老金をもらう年齢としていかがなものか」「物価高騰などの影響により5千円ではありがたみが少ない」などと説明しましたが、
物価高騰下でも年金は減らされ社会保険料が引き上げられているから、高齢になっても働かなければならない状況であること、このような状況だからこそ5千円でもありがたいと思う人は少なからずいると思います。ありがたみが少ないというなら、今の対象のまま支給額を増やせば良いだけのことではないでしょうか。このような理由から共産党市議団は反対しましたが、他会派の賛成多数で可決されてしまいました。
(続く)