本日(12日)は4月18日に発生したC-12軽輸送機のライトレンズ落下事故をはじめ、
5点に関する防衛省への聞き取りレクを行いました。
宮本徹衆院議員を窓口に日程調整をしてもらいましたが、
宮本さん自身は直前に野党ヒアリングが発生したため、
尾崎あや子都議が進行を行うことに…(尾崎さんお疲れ様でした)
5点の質問項目と防衛省職員の回答の概要は以下の通り。
① 横田基地所属のC‐12の訓練中の部品紛失について
回答① ⇒ 横田基地所属のC‐12輸送機が4月18日に横田基地周辺で通常訓練を行い、訓練後の点検時に翼端ライトレンズの部品紛失が確認された。ライトレンズは機体の存在を明らかにするために全ての航空機の両翼にについているもの。このような部品の紛失は周辺自治体や住民へ不安と懸念を与えるものであることから、防衛省・北関東防衛局から米側に原因究明、再発防止について申し入れを行った。
現時点で紛失部品による被害や部品が発見されたという報告は受けていない。
防衛省としては、米軍の運用に関しては安全の確保が大前提と考えている。
② オスプレイのハード・クラッチ・エンゲージメント(HCE)への対応と部品交換について
回答② ⇒ HCEについては、CV‐22の飛行定期期間中に米側のやり取りし、米側から「機体自体の安全性については問題ない」と確認しており、飛行の安全に関わる構造上の欠陥はございません。本件事象が発生した場合も飛行の安全性に影響を及ぼすわけではなく、機体に深刻なトラブルを起こすことなく安全に運用できる手順が確立されており、安全に着陸できることが可能。
これらを踏まえて、防衛省としてオスプレイの飛行停止を米側に求めることは考えていない。
なお、本件事象の根本原因については米側が引き続き調査中であると承知している。
また、本年2月の部品交換はあくまで予防的な措置であり、オスプレイの機体自体の安全性に問題はないことに変わりはない。
③ CV‐22オスプレイの横田基地配備について
ア)「2024年頃までに10機の配備を行う予定」の状況について。
回答ア)⇒ この情報から特段の更新情報はない。
イ)CV‐22が使用する施設整備についての進捗、工期繰り延べの事情等について。
回答イ)⇒ 横田飛行場におけるCV‐22オスプレイが専有的に使用する施設の工事は格納庫と航空機整備ユニットの建設であり、工期については、格納庫が2022年9月~25年7月を予定していたが、現在の進捗は2023年1月~26年1月までの予定となっている。
次に整備ユニットの施設および倉庫は、2022年9月~25年7月を予定していたが、現在の進捗は2023年8月~26年2月までを予定している。
シュミレーター施設の建設については、2023年1月~25年7月を予定している。
防衛省としては工期の変更の理由やCV‐22の配備時期については承知していない。
ウ)配備されている機体が入れ替わっていることに関する経過、事実関係について。
回答ウ)⇒ CV‐22オスプレイの横田飛行場配備については2025年頃までに段階的に10機配備するとなっており、現在までに6機配備されていると承知している。
④ 基地北東側でのCV‐22オスプレイのホバリング被害への対応について
回答④ ⇒ 基地北東側でのホバリング訓練においては住民から苦情が寄せられて以降、米側に改善要請を行ってきた。その上で本年1月に改めて防衛省・北関東防衛局長から米側に対して周辺地域への影響を最小限に留めるよう要請している。
防衛省は訓練が飛行場周辺の方々にできる限り影響を及ぼさないことは重要と考えており、訓練の実施にあたっては地元の皆様に与える影響を最小限に留めるよう求めていきたい。
⑤ 5市1町を除く周辺自治体への横田基地に関する情報提供の格差などについて。
回答⑤ ⇒ 横田飛行場に関する全ての情報が米側から日本側に事前に通報がなされているわけではないが、米側からお知らせできる情報を得た際には横田基地が所在する地元自治体(都と5市1町)に速やかに情報提供している。またそれ以外にも、あきる野市、青梅市、日の出町など情報の提供を求められている自治体に対しては情報提供を行っている。
また、航空機運用を伴う情報等が得られた際は、防衛省北関東防衛局のホームページに掲載している。
以上のような回答がありました。
毎度のことながら「丁寧に対応している感」ですが、内容を精査すると…
な感じです。
そのため、
会場から質問や意見を求められると
「繰り返しの回答になりますが…」や「……」といった回答不能な場面もチラホラ。
レクに参加している職員では判断できない内容なことは分かりますが、
私達はガス抜きのためにレクを行うのでなく、
周辺住民の安全を守ってもらいたいから行っています。
その一例を紹介すると、
2についてのやり取り。
私:防衛省は米側の誰とやり取りして機体の安全性や構造的な欠陥はないと判断したのか教えて欲しい。同じ時期に米国の報道によると米軍自身がノルウェーの墜落事故原因がHCEによるものであることや構造的な欠陥を認め、部品交換してなお原因究明を継続すると発表している。
防衛省職員:米側とのやり取りは相手とのこともあるので、詳細は申し上げられないが、オスプレイの専門部局の方とやり取りした上で安全性は問題ないとの説明を受けている。
私:それなら、米国メディアが発表している内容と整合性が付かないと思うがどのような認識か。
防衛省職員:様々な報道がされているが、私どもは構造的な問題はないとの回答を得ている…
(全く説明になっていない…(´・ω・`)
尾崎:そういう認識だからダメなんだと思う。この間の経過で当初はパイロットの技能の問題だと説明し、その後、飛行時間によって部品(クラッチ)交換が必要となり、やっぱり部品の設計変更が必要となっている。そうなると誰が考えたってパイロットの技量でなく、構造的な欠陥があるから部品を変更せざるを得なくなっているのは明らか。それを何で「安全だ」で押し切ろうとするのか。防衛省の認識を改める必要があると思います。私も都議会で「何時間飛行したら部品交換するのか」質問したら、都は「聞いておりません」との回答でした。そこをきちんと明らかにするのが(日本でオスプレイの訓練を許可している)防衛省の皆さんの仕事だと思います。どうですか?
防衛省職員:再設計に関しては、米側から飛行の安全に関わる構造上の欠陥はないことは確認している。あらゆる航空機についてより良い部品を使用して安全な運行に努めることは不断に行われるべきことだと思う。
このように聞いたことに正面から答えようとせずに、一般論や繰り返しの説明を繰り返す姿は、
安倍政権や岸田政権の国会答弁を見ているようでした。
ただ、防衛省が「安全神話」を繰り返しても、
事故が減るわけでも、事故が起きた際に基地周辺住民が被害にあわなくなるわけでもありません。
引き続き、住民が安心して暮らせるよう米軍基地による危険な訓練や事故による不安のない平和な東京や日本を目指して頑張ります。