▶2024年2定・一般質問(第2項目)「教職員の長時間労働解消は受け持ち時間の削減で」
続いて、
小中学校の教員不足や働き方などについて質問しました。
まず、昨年度の教員の欠員数を確認したところ、小学校で7人、中学校で6人、合計13人でした。
気になるのは、病気休職が7名もいることです。
欠員の間は、教員定数に含まれない加配教員や副校長が行っているのが常態化しています。
産休・育休、看護休暇だけを考えても、教員定数の見直しが必要です。
欠員 | ||||||
産育休 | 病休 | 看休 | 他、不明 | 合計 | ||
市内 | 小学校 | 2 | 4 | 0 | 0 | 7 |
中学校 | 2 | 3 | 0 | 0 | 6 | |
全国 | 小学校 | 274 | 248 | 2 | 116 | 640 |
中学校 | 84 | 125 | 0 | 69 | 278 |
次に、教員が不足する理由について質問すると、
市教委は 「①受験者数が減っている、② 精神疾患による休職、③ 1年未満の離職が増えている事が原因の一つ」と説明しました。
学校の先生がかつてほど、魅力的でなくなっている可能性があります。
もう一つ。
教員の残業代未払い(いわゆる給特法)についても確認。
教員の1日の労働時間を8時間と規定した場合の残業時間及び残業代は幾らになるのか、給特法との差額は幾らになるのか質問したところ、
市教委は「給与支給者である都教委に確認したことろ、試算はできないとの回答だった」と説明しました。
また、市教委は「国の中央教育審議会(中教審)は教師の職務の特殊性を踏まえると、通常の時間外命令に基づく勤務や労働管理、時間外勤務手当制度は馴染まないと言った見解が出されている」と紹介しました。
〝教員の働き方は時間外労働の考えに馴染まない〟という主張ですが、国立や私立では残業代は支給されています。
また、都教委では試算できないとの残業代ですが、中教審では試算をしており、全国で9,000億円程度にのぼると言われています。
これらを踏まえると、教員に残業代を払いたくないためにできたのが、
給特法(基本給に4%程度の調整額を支給することで残業代を支払わなくても可とする制度)です。
国や都は、この給特法を最大限活用して、
教員に「定額働かせ放題」の働き方を強要してきたからこそ、
病気休職の教員や1年以内の離職、受験者数の減少を招いたことを反省すべきです。