4項目目は有機フッ素化合物(PFAS)汚染について質問しました。
まず、「多摩地域の有機フッ素化合物汚染を明らかにする会」が希望者650人に血液検査を行った結果の受け止めについて確認すると、
市は「指標値を超えた方々は心配を抱かれる結果だと思う」と答弁。
(下表に結果を掲載。武蔵村山市は黄色でマーク。米国学術機関が設けた指標値20ng/mlを超えた自治体は赤色でマーク)
表:参加者10名以上の自治体でのPFAS平均値
自治体名 | 人数 | (単位はng/ml) | |||
PFOS | PFOS+PFOA | 4種合計 (PFOS+PFOA+PFHXS+PFNA) |
|||
1 | 国分寺市 | 84人 | 16.7 | 23.2 | 45.0 |
2 | 立川市 | 47人 | 14.2 | 19.0 | 28.6 |
3 | 武蔵野市 | 23人 | 11.8 | 15.8 | 27.2 |
4 | あきる野市 | 19人 | 11.1 | 15.2 | 21.1 |
5 | 西東京市 | 29人 | 10.7 | 13.4 | 18.2 |
6 | 府中市 | 47人 | 10.5 | 13.9 | 23.9 |
7 | 国立市 | 62人 | 10.4 | 14.0 | 22.6 |
8 | 調布市 | 21人 | 10.2 | 14.2 | 21.9 |
9 | 昭島市 | 50人 | 9.7 | 13.0 | 18.6 |
10 | 小平市 | 28人 | 9.7 | 13.8 | 22.6 |
11 | 武蔵村山市 | 40人 | 9.5 | 12.8 | 18.1 |
12 | 福生市 | 24人 | 9.0 | 12.3 | 18.0 |
13 | 小金井市 | 22人 | 9.0 | 12.2 | 19.4 |
14 | 青梅市 | 19人 | 8.9 | 12.3 | 16.8 |
15 | 三鷹市 | 13人 | 8.7 | 11.5 | 16.1 |
16 | 羽村市 | 23人 | 8.4 | 11.5 | 16.7 |
17 | 日野市 | 33人 | 8.2 | 10.8 | 15.6 |
18 | 東大和市 | 17人 | 8.0 | 11.6 | 16.7 |
19 | 瑞穂町 | 18人 | 7.2 | 9.6 | 14.0 |
20 | 八王子市 | 13人 | 5.2 | 7.3 | 11.5 |
合 計 | 632人 |
武蔵村山市は18.1ng/mlと市平均では指標値を下回るものの、
40名中12名が20ngを超えています。
その後の20ngを超えた希望者への健康相談(検査費用は個人負担)を行うと、11名中10名に異常所見が見つかりました。(脂質異常は11名中7名、腫瘍疑い、腎・肝嚢胞、腎・肝石灰化、胆嚢ポリープ、胆石などが確認。)
このような結果を受けて、①全市民規模の血液検査、②PFAS汚染発生源の特定③除染④浄水場や各家庭への「ろ過装置」の設置などの対応を求めましたが、市は「国や都の動向を見守る」という立場に終始しました。(欧州のような対応が急がれます)
質問準備を進める中、発生源の一つとされる米軍横田基地が2012年度あたりからPFAS濃縮液を大量に漏出したり、PFASが含まれる泡消火剤を焼却処分したとの報道も出ています。
また、ドイツにある米軍基地ではPFAS汚染の立ち入り調査や米軍負担で除染を行っており、立ち入り検査すら行えない日本の状況と比べて日米安保という不平等条約を撤廃が急がれると感じています。
今回は質問時間(持ち時間100分)の関係で最後までやり切れませんでしたが、引き続きPFAS汚染問題は取り組んでいきたいと思います。