少数意見報告書
- 事件 陳情第191号 ひきこもり支援センターの設置に関する陳情
2. 意見の趣旨
本陳情は、板橋区にひきこもり相談支援センター(仮称)の設置を求めるものである。
ひきこもりは、様々な要因によって社会的参加の機会を逸し、長期にわたって家庭に留まるなど、本人はもとより家族にも深刻な問題をもたらしており、当事者や家族だけでは解決が困難である。
2015年、2018年の内閣府の調査による出現率で換算すると、区内のひきこもり推定数は5,677人と見込まれている。
区は、5か所の健康福祉センターで区民健康何でも相談を実施するなかで、電話相談や訪問を行っている。また、相談内容によっては、児童精神科医師によるひきこもり相談やひきこもり家族教室につなげるなどしている。
しかし、ひきこもりに特化した相談窓口がないために、相談へとつなげる体制はいまだ整っていない。窓口はいろいろあってもどこに相談したらよいか、明確化されておらず、深刻である。
ひきこもりという状態自体が、複合的な要素で複雑に絡み合っている状況であり、まずは現状を受け止める場が必要と考える。
区は、今年4月、生活支援課にひきこもり対策担当係長を設置し、実態調査、ニーズの把握、不安を抱える当事者や家族に対して、総合的な支援を行うなど相談窓口の明確化について言及している。そうであるならば、議会としてさらなる後押しをしていく必要があると考える。以上の理由から本陳情に賛成するものである。
2022年2月16日
健康福祉委員 かなざき文子
健康福祉委員 山内えり
議長 坂本 あずまお 様