少 数 意 見 報 告 書
2019年9月27日の区民環境委員会において留保した少数意見を、会議規則第71条第2項の規定により、下記のとおり報告します。
記
1 事 件
議案第75号 東京都板橋区立体育施設条例の一部を改正する条例
2 意見の要旨
本議案は、高島平少年サッカー場を多目的運動場に変更し、利用者に対して徴収するものである。
高島平サッカー場は、これまで少年サッカー専門の体育施設として使用料を無料としてきた。区は、同施設をフットサルコート等としても利用できるようにするとして、多目的施設へ変更するにあたり、人工芝化させるとしている。併せてサッカーやグランドゴルフ、ゲートボール等で1面を貸切る場合には、1時間3,000円、半面を貸切る場合には、1,500円、40m×20mのフットサルコート1面を貸切る場合は1,000円を徴収するとしている。
区は、有料化の理由について「施設の初期投資やランニングコストのため」としている。しかし、個人や団体の経済力によっては区民の利用が制限されかねない。「身近な地域で、誰もがスポーツに親しめる条件を広げること」を求めたスポーツ基本法とも相いれないものである。
また、これまで高島平少年サッカー場は、28チームが利用していた。施設を多目的化することにより、利用対象の年齢や競技の幅が広がることで少年サッカーチームにとっては、今まで以上に利用できる枠が少なくなることで制限されることになる。しかも、これまで無料で使ってきた小学生が1時間2,100円もの料金を徴収されるものであり、認められない。
よって、本議案に反対する。
2019年9月27日
区民環境委員 山 内 え り
少 数 意 見 報 告 書
2019年9月27日の区民環境委員会において留保した少数意見を、会議規則第71条第2項の規定により、下記のとおり報告します。
記
1 事 件
陳情第47号 「公共施設の配置検討(エリアマネジメント)」についての陳情
(集会・環境施設の件)
第2項 エコポリスセンター印刷場所充実の件
第3項 前野町三丁目集会所存続・建直しの件
2 意見の要旨
本陳情は、区が進める公共施設の配置検討(エリアマネジメント)に関し、施設の存続、機能拡充を求め、住民から提出されたものである。
まず、第2項は、エコポリスセンターの印刷コーナーの充実を求めるものである。
エコポリスセンター3階にあった印刷機は職員の区役所南館異動に伴い2016年に1階に移動された。3階は約85㎡あり、印刷物の丁合やホチキス留めをする長いテーブルがあったため複数人で作業を行うことができた。
しかし、現在印刷機のある1階の部屋は約6.2㎡であり、80cm×60cmの机が2つあるが、丁合等のスペースが狭く、複数人での作業が行いにくくなっている。
不採択を主張した委員は、「長いテーブルを用意する措置をしており、願意に応えている」としたが、複数人で作業するためのスペースの確保という意味では願意が満たされておらず、より充実したスペースの確保が求められる。
次に、第3項は、前野町三丁目集会所について、廃止せず建て直しを求めるものである。
前野町三丁目集会所は、昭和40年6月に建築された鉄筋コンクリート造の建物で、1階に福祉作業所が併設され、2階に和室1室、洋室1室からなる集会所施設である。
区は、「施設の老朽化」、「利用率が低い」、「代替集会所がある」「半径500m以内に他の集会所がある」こと等を廃止の理由に挙げている。
平成30年度の利用率は、和室12.1%、洋室10.7%となっているが、地域住民や利用者からは「現状でも場所の確保に苦労している」との声が寄せられている。総量抑制ありきで計画が進められていることが問題である。
また、区は「民間の特別養護老人ホームの集会室や近隣の都営住宅の集会室を代替で利用できるようにする」と説明している。
しかし、都営住宅の集会室の利用については調整中であり、利用できる確約はとれていない。特養ホームの集会室は現在も貸し出し可能としているが、集会室が空いていなければ利用できない。さらに、両施設とも午後7時までの利用に限られる。区営の前野町三丁目集会所の機能を担保できる代替策とはなっていない。
前野地区のエリアマネジメントでは、1.前野町三丁目集会所を廃止、併設されている福祉作業所を移転する、2.前野ホールを前野地域センターに集約するとされている。全体として周辺の集会所機能が充実するかどうかも明らかになっておらず、前野地域の集会施設の数が大きく減り、住民自治を保障する機能の低下を招き、地域コミュニティを壊しかねない計画である。前野三丁目集会所を含めた整備計画に改めるべきである。
よって、本陳情の採択を求める。
2019年9月27日
区民環境委員 山 内 え り