山内えり

都市建設委員会 2定 少数意見報告書

2018.06.20

少 数 意 見 報 告 書
2018年6月8日の都市建設委員会において留保した少数意見を、会議規則第71条第2項の規定により、下記のとおり報告します。

1 事 件
議案第47号 東京都板橋区営住宅条例の一部を改正する条例
〃 第49号 東京都板橋区立高齢者住宅条例の一部を改正する条例
2 意見の要旨
この二つの議案は、高齢者住宅を廃止して区営住宅に集約、統合する板橋区営住宅再編整備基本方針をすすめるために条例の一部を改正するものである。
反対する第一の理由は、借り上げ住宅条項を削除する点である。
区は、これまで区営住宅を借り上げておらず、今後も借上げする予定はないため文言を削除するとしている。しかし、そもそも区営住宅は住宅の確保に配慮が必要な方に低廉な家賃で供給する住宅であり、2017年は応募倍率が10倍を超えており、希望する方が入居できていない。本来であれば、区が民有地を借り上げてでも区営住宅を整備すべきである。
第二の理由は、条例改正の理由である板橋区営住宅再編整備基本方針が公営住宅を増やすことなく、統合していくことである。
区は、区営住宅の建替えに合わせ、借り上げたけやき苑を契約満了後速やかに返還し、これまでの供給戸数を維持し、既存居住者の居住の安定を確保するとしている。
そもそもけやき苑は住宅の確保に配慮が必要な高齢者に低廉な家賃で供給する住宅である。区営住宅とけやき苑の設置目的が違うにもかかわらず、統合していくという方針自体に問題がある。
既存居住者が建て替え後の区営住宅に入居する際の保証が現時点で明らかにされていない。
また、建て替え後の家賃が従前の家賃より上がる可能性があり、低廉な家賃で供給する住宅という設置目的からも外れる。
なお、これまで就学前までの同居者がいる申込者収入条件を18歳に達する日以後最初の年度末までに緩和することや、区営住宅の居住者以外にも駐車場の利用を認めることは否定するものではない。
以上の理由で二つの議案に反対する。
2018年6月8日
都市建設委員  山 内 え り

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