【介護保険料は値上げではなく、値下げするべき】
〇横田=区は、現在の介護保険料基準額6,760円を最大で7,520円に値上げする提案を行いました。区内6か所で行われた公聴会では、「今でも年金から12,000円も取られている。特養に入りたいと思っても入れない。私たちの老後は、何なんだろうと思う。」「介護保険料を払って、デイケア週2回行って15,000円も払っている。とても生活が苦しい」など声が上がりました。
パブリックコメントは前回を234名も上回り674名もの声が寄せられたというのは、他のパブリックコメントでは例がなく、いかに切実な声かという事の現れです。この声を真摯に受け止めるべきと思うがどうか。
●答弁=区民から頂いた頂いたご意見などは真摯に受け止めてまいります。
〇横田=コロナ禍に続く物価高騰の中で、23区で一番高い介護保険料を徴収し、人口推計と給付の伸び率を多く見積もり、3年間で推計163億円も余らせ、毎年一般会計に繰り戻し、高齢者施策に使う事もしませんでした。さらにコロナ禍で自粛生活を強いられる中、生きがい奨励金さえも廃止しました。自治体の役割は、住民福祉の向上です。このような高齢者いじめの冷たい姿勢は、改めるべきと思うがどうか。介護保険料は値上げではなく、値下げするべきと思うがどうか。
●答弁=これまでの給付実績を十分に精査し、可能な限り高齢者の負担にならないよう、介護保険料の上昇抑制に取り組んでいきます。
【区独自の生活困窮者の負担軽減助成制度】
〇横田=わが党は、繰り返し低所得者の利用料負担軽減策を求めてきました。23区で10区が区独自の軽減策を既に実施しています。足立区でも、利用者が、区独自の「利用者負担軽減助成」を実施するべきと思うがどうか。
●答弁=来年4月から実施に向けて導入を検討しております。
【ビジネスケアラーが介護しながら働きるづけられる環境を】
〇横田=介護離職は10万6000人、仕事をしながら介護をする「ビジネスケアラー」は365万人に上り、働く人口の5%に達しています。介護をしている事を、ご近所に言えない、会社に言えないなど、一人で抱え込んでしまう人も少なくありません。介護について話しにくい状況を地域でも、会社でもオープンにできる気運醸成が必要ではないか。
また、中小企業の多い足立区でも事業者・従業員に周知を進め、ビジネスケアラーが離職せずに働く環境を整え、ワーク・ライフ・バランスの中でもビジネスケアラーの観点を重視し、取り組む企業が増えるようするべきではないか。
●答弁=区としても気運醸成が必要と認識しており、メール配信等で、中小、「公社トキメキ」や区ホームページなどで、介護中も離職することなく、働く環境を整える事の重要性を周知してまいります。
【たらいまわしにしない、寄り添い方支援「福祉まるごと相談窓口」】
横田=区民からの相談は、一度で解決する相談だけでなく、住居、生活苦、借金、ヤングケアラー、ひきこもり、介護など様々です。相談に来たら、断らない、たらいまわしにしない、寄り添い型の相談窓口が必要です。課題を抱える世帯に対して、分野を超えて包括的な対応を行い、区と関係機関が連携し、多職種と地域の支援者がチームとして対応する体制を作る必要があります。葛飾区では「くらしまるごと相談窓口」、高松市では「つながる福祉相談窓口」を開設し、アウトリーチなど、伴走型支援を行っています。足立区でも、このような福祉まるごと相談窓口を開設するべきと思うがどうか。
●答弁=来年4月から、あらゆる相談を受け止める「福祉まるごと相談課」を立ち上げ本庁舎でスタートする予定です。アウトリーチによる伴走型相談支援、庁内連携の旗振り役を担い、相談者に寄り添った支援を進めてまいります。
【介護従事者の処遇改善、宿舎借り上げ支援事業】
横田=介護従事者不足がますます深刻になり、区内のケアマネは、「区内の介護サービス事業所の提供力が底をつきそうな実態にある」と話されます。介護従事者の昨年の求人倍率は、施設職員で3.79倍、ヘルパーは15.63倍です。賃金構造基本調査では全産業労働者平均より7万円も賃金が低い実態があります。国の補正予算で2月から6000円の賃金アップが決まりましたが、介護報酬改定時以降も国からの補助金として支援するよう強く働きかけるべきと思うがどうか。
区の「介護職員宿舎借り上げ支援事業」を改善し、都事業と同様にすること。さらに事業の周知を広げるべきと思うがどうか。
●答弁=介護従事者の処遇改善や、国の公費負担率を増やすことなど、全国市長会を通じて国に対し、引きつづき要望してまいります。介護職員宿舎借り上げ支援事業については、東京都と同様に要件を見直し、周知を図ってまいります。
【コミュニティバスはるかぜ3号の存続を求める】
横田=9月29日、舎人地区5町会・自治会、伊興3町会の町会長と、私を含め地元の議員が、地域住民を代表して「はるかぜ3号」存続の要請、区長に申し入れを行いました。はるかぜ3号は、地域住民の足として重要な役割を担い、コロナ禍でも1カ月の乗降客数は7000人を超えています。
台東区では、区が22台のバスを保有し、バス会社と協定を締結し、「めぐりん」を走らせ、赤字分を補助しています。杉並区は、バス車両10台を購入しバス事業者に無料貸与し、協定を締結し、収支欠損に相当する額を補填しています。
運転手不足対策としては区が直接雇用し処遇改善を行うことで確保するなど検討し、公共交通を守る事で地方自治体の役割を果たすことが求められています。地域住民の願いに応え「はるかぜ3号」は、あらゆる方法を検討し存続するべきと思うがどうか。
●答弁=現在の運行業者に確認し、収支率が悪い事や、赤字補填や車両を貸与されたとしても運転士はいないため継続はできないという回答がありました。また、他のはるかぜ運行事業者へヒアリングを実施しましたが、各事業者とも限られた人的資源を利用者の多い路線へまわしている状況下出あり、はるかぜ3号を継承する事業者はいないことが判明しています。運転士を区が直接雇用し出向する事については、事故時の責任の所在の課題も多く、行け入れる事は難しいと聞いており、はるかぜ3号を存続させていくことは困難です。
【公共交通が危ない、区は公共交通を守れ】
他にもはるかぜ1号、10号、12号と減便が相次いでいます。これまで、運行支援をしてこなかったことが大きな原因です。中央区、台東区、杉並区は区が責任を持って委託運行をしています。地域公共交通を支える役割を、議会でしっかりと求めていきます。