【23区で一番高い介護保険料】
〇横田=令和4年度介護保険特別会計の決算剰余金はいくらか。
●答弁=約26億円です。
〇横田=これを、実績見合いで国に5億6600万円、都に3000万円、支払基金に9100万円、区の一般会計に7億7000万円を繰り戻すことになった。3年前、介護保険料改定の時、我が党は値上げをしないように求めた。コロナ禍、東京23区では、8区が据え置き、3区が値下げ、足立区は、180円値上げし、6760円となり、23区で一番高い介護保険料をさらに値上げした。
この3年間の介護保険会計を見れば、第8期の介護保険料算定にあたって人口推計は、令和2年度の人口推計に基づいて試算されており、9695人も多く見積もっていた。給付費・総事業費の伸び率も6%としていたために、計画値よりも実績値が大きく下回った。令和3年度は35億円、伸び率3%、令和4年度は63億円、伸び率2%、令和5年度はまだ途中経過ですが65億円多く見積もり、3年間で163億円の誤差があったという事になるか。
●答弁=現時点でそのような結果と見込んでいる。
〇横田=この見込み違いの算定によって23区で1番高い介護保険料となった。。第9期ではもっと、人口推計、計画値の精査をするべきと思うがどうか。
●答弁=人口推計とかでもきっちり精査していく。
【第9期介護保険料460円~780円の値上げ提案・冷たい姿勢改めよ】
〇横田=9月の厚生委員会で第9期介護保険料について提案されたが、現在の6760円を、460円から最大780円値上げし、7220円から最大7520円の値上げをするという案だ。物価高騰で厳しい生活を強いられている高齢者が、さらにいっそう介護保険料の値上げで、生活が厳しくなると思うがどうか。
●答弁=コロナ禍で物価高騰など大変苦しいことは認識している。まず中間報告なので、今後も引き続き精査していく。
〇横田=ここで値上げをするということは、追い打ちをかけるようなものだ。精査をしっかりお願いしたい。
〇横田=日本共産党区議団で行っている区民アンケ―トには、今年も2000人近い方の回答が寄せられた。暮らしについてでは、苦しくなったが8割、区政で力を入れてほしいことの第1位は経済対策、第2位は介護・高齢者支援となっている。介護保険料の来年度の改定について値下げするべきだが65%、現状維持18%。83%が値上げに反対だ。声をしっかりと受け止めるべきと思うがどうか。
●答弁=受け止めながら何ができるか、しっかり精査しながら考えていく。
〇横田=現在の介護保険会計は、本来高齢福祉施策である認知症対策費、成年後見人事業までも、介護保険会計に入れてある。これらは、高齢福祉対策だから、一般会計に移す事で介護保険会計を小さくして介護保険料を安くできるのではないか。
●答弁=この事業を一般会計に移すと国や都の約6割の負担金の活用ができない。一般財源をより多く投入しなければならないので考えていない。
〇横田=そのような姿勢だから、決算剰余金が史上最大になるのではないか。余らせたお金を一般会計に戻し、高齢者のために使うこともせず、結局、何とかしようとする気持ちがない現れだ。区財政ばかり気にかけて、区民がどんなに苦しい生活をしてもお構いなしの冷たい区政の象徴ではないか。
〇横田=今回の介護保険料の提案は、中間報告であり、これから各地で公聴会を開き、パブリックコメントを募るが、この声を是非生かすべきと思うがどうか。
●答弁=公聴会、パブリックコメントの意見ももしっかりと受け止めながら、ただ国の介護保険制度の改定も同時に行われている。そのことも含めてきちんと考えていく。
〇横田=我が党の代表質問で、「国費の比率をあげることを求めた所、特別区長会で声をあげている」という答弁があった。介護保険料は、国保険料や、後期高齢保険料とは違い、区独自で決められる保険料だ。給付金を配るだけが経済対策だけでなく、保険料を値上げしない、値下げすることも重要な支援策だと思うがどうか。
●答弁ー介護保険制度に関しては制度を運用していきたいと考える。
〇横田=物価高騰の非常事態には介護保険料は、値上げではなく、値下げをしていただきたい。
【生活困難者対策、利用料1割負担の軽減を】
〇横田=「生計困難者に対する利用者負担額軽減制度」を利用している方は何人で、登録事業所は何事業者ありますか。
●答弁=区内では約320近くの事業所が登録し、約150人が利用料の軽減を受けている。
〇横田=物価高騰が続き、利用料1割負担が、厳しくなっている利用者が増えている。食費を優先し、適切な介護サービスを削ってしまっては、著しい機能低下となる場合もある。現在行っている「生活困難者等に対する利用者負担軽減制度」に、区独自の上乗せと、実施事業者の拡充を行うべきと思うがどうか。
●答弁=区でも利用料の負担軽減を検討している。内容についてはこれから示していく。
【はるかぜ3号を財政支援で継続を】
〇横田=コミバス「はるかぜ3号」について伺う。9月29日、舎人5町会・自治会の会長、伊興3町会の会長のみなさんと私を含め、地元の議員が、地域住民を代表して「はるかぜ3号」存続の要請、区長に申し入れを行った。その内容は、「1、はるかぜ3号の路線存続してください、2、乗客増加に向けた周知をしてください、3、委託事業化や新たな財源創出による赤字費補填策等、幅広い方法の検討をしてください」という物だ。この要請を重く受け止め、実現していただきたいがどうか。
●区長=要請の中で赤字補填を仮にしても継続は困難、委託にしても困難ということで、ここについてはいま話している路線を営業している企業の継続というのはかなり難しい。今、区内の他の事業所にもヒアリングしている。区としても要望に答えできることがあるのかないのか水面下で探っているところだ。
〇横田=「はるかぜ3号」は、地域の住民の方には重要な路線だ。国際興業は、大変厳しい状況だ。区内には日立交通、新日本交通、あさひ、東武など複数のコミバス運営会社がある。働きかけをし、代わりに運行してくれる事業者を探していただきたいがどうか。
●答弁=各事業者にできるかできないか可能性については探っていく。
〇横田=代わりの運行会社が厳しいという場合は、運行上の赤字を補填してでも「はるかぜ3号」を存続してほしいがどうか。他の事業所が請け負うにあたっても車両購入補助だけではなく、運行補助もするという意思をもってヒアリング等進めてほいしいがどうか。
●答弁=ネックになるのは一事業者に今回運行補助となると他の路線に与える影響も大きい。またシルバーパスが使えなくなるという問題もある。その辺も踏まえ事業者へのヒアリングを通じてどれが最適か考えていく。
〇横田=「はるかぜ3号」を存続するためにはバスを購入することから運転手を直接雇用する直営バスの検討も必要と思うがどうか。
●答弁=事業者のヒアリングの中でどういった答えがあるのか、少し深堀していきたい。
〇横田=台東区で行っているコミバスの仕組みでは、台東区ではめぐりんが区内を走り、「誰でも100円で乗れ、乗り継ぎは「乗り継ぎ券」をもらい、次のバスは無料で乗れる仕組みを作っている。足立区でも地域性を生かしてふさわしい仕組みを作っていただきたい。公共交通を守る事は地方自治体の役割だ。地域住民の願いである「はるかぜ3号」の存続を求める。