石川すみえ

小中学校給食におけるアレルギー対応改善についての陳情に賛成する討論

2023.04.07

討論日:2020年10月13日

ただいまより、日本共産党板橋区議会議員団を代表し、陳情第115号「小中学校給食におけるアレルギー対応改善についての陳情」委員会決定、不採択に反対する立場で討論を行います。

本陳情は、小学校入学にあたり学校給食のアレルギー対応に対する不安な想いから、提出されています。

まず第一に、アレルギーがあっても、より多くのこどもが学校給食を食べることができるよう、さらなる工夫や努力をすすめるべきだということです。

現在、区で食物アレルギーを持つこどもは、小学校で976名、中学校で235名、合計で1211名です。区学校給食のアレルギー対応の基本方針は、除去対応となっています。しかしアレルギーがあっても「みんなと同じ給食が食べたい、食べさせたい」という思いを持つ児童、保護者は多く、各学校では、給食を食べられる児童生徒がひとりでも増えるよう、工夫して代替メニューをつくり提供しています。たとえば、炊飯器を別に用意し、大麦入りご飯の大麦を玄米に変えることなどです。しかし学校調理室の状況によっては、提供できる代替メニューに制限があります。カレーやシチューのルーの小麦を豆類に変えるためには、調理器具だけでなく別室での調理が必要になります。学校によっては代替メニューをつくるだけの給食調理室の広さが十分にないこと、調理員の導線確保が不十分なこと、代替メニューを調理する人員が足らないところもあります。学校施設の状況によってアレルギーの対応に格差があってはなりません。調理室の改善を行い、どの学校でもより充実したアレルギー対応が受けられるよう努力するべきです。

第二に、食べることのできない主食費は、当然返還するべきものだということです。区では現在、牛乳代の返還のみ行っています。区は主食費の返還をしない理由を、学校給食のパンと麺類は学年ごとに量が異なること、献立ごとに種類が異なることから金額が一定でないとしています。ようやく、今年度の学校給食費の改定検討会において主食費の返金額を概算設定するなどの提案を行うとしていますが、返金の方向性について検討する段階に留まっています。本陳情を不採択とした委員は、「返還のあり方、方向性を検討しているということに関しては理解を示す」と不採択を主張しましたが、主食費の返還が決まったわけではありません。なぜ区が現在検討しているという理由で不採択になるのでしょうか。議会として、子育て世代の思いを代弁する者として、区の方向性をより子育てしやすい環境にしていくよう後押しこそすべきです。

第三に、関係者が一堂に会してアレルギーについて話す場は必要だと考えます。学務課長は「合計1211名のアレルギーをもつ児童生徒を一堂に会すのは正直難しい」と言いますが、それは栄養士や調理士、教員や実際に食べるこどもやその保護者など、アレルギー対応に関わるひとが、同じテーブルにつくということで、対象児童全員を集めるというものではありません。どうしたらより安全に、みんなで給食を食べることができるのかを話し合う場を、学校やクラスの単位で行うことは可能です。また、現在行っている面接や試食会は、子どもを含めて関係者が同じ場面で意見交換するものとは言えません。板橋区では学校給食においての食物アレルギーの重大事故は起こっていませんが、ヒヤリハット事案は起きています。たとえば、アレルギー除去チェック表に代替食の記載をし忘れたり、アレルギーのある児童自身がアレルギー対応済の自身の給食トレーのラップを外したところアレルゲンのゴマが1粒あることを発見したり、また教室内での誤配膳もあります。学校で実際、どんなヒヤリハットが起きているかを公開し、アレルギーがある家庭が教職員、調理員とともに共有することが必要です。

そもそも学校給食は教育の一貫です。こどもの貧困がクローズアップされ、学校給食がこどもにとってどれほど重要なのか、再認識されています。学校給食は無償で提供すべきです。就学援助までは至らない世帯で給食費の負担が重いと感じる家庭もあります。日本国憲法26条では、義務教育は無償で行うとしています。学校給食法では食材は保護者負担となっていますが、負担割合は決められておらず、文科省は負担割合は地域の実情に応じて行うべきとしており、保護者負担をゼロにすることも可能だと考えます。

そして、学校給食がどうあるべきかについては、食べている児童生徒たち自身の意見を反映するべきです。アレルギーのあるなしだけでなく、クラスの仲間に食物アレルギーがあったら、なぜその友達はその食品が食べられないのか、そこをきっかけとして、クラスを集団づくる一助にしてほしいと思います。アレルギーを入り口に、好き嫌いがある子、食べるのが早い子も遅い子も、食事のときに介助が必要な子も、宗教的理由で特定の食物を食べない子も、家庭で十分な食事が与えられない子も、みんな違う事情がある中、いっしょに給食を食べる、このことに学校給食の教育的意義があると考えます。

区立学校に通うすべてのこどもたちが、よりよい給食の時間を過ごせるよう、さらなる工夫と努力を重ねるよう、本陳情に賛成し私の討論を終わります。

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