”バリアフリー料金制度”での値上げ分はエレベーター新設にほとんど使わない?
金子区議ら党区議団は20日、福手ゆう子都議や住民と東京メトロ本社で要望書(別掲)を提出しました。対応した東京メトロサステナビリティ推進部の宮内課長らは根津・千駄木駅のエレベータ2か所目や列車風解消の具体策は示さず、後日回答するとしました。
参加した住民(81歳)は「千駄木駅の強風で体が煽られ飛ばされそうになる」と実態を訴え、金子区議は「東京メトロの内部留保は6千億円ありエレベーター新設等への設備投資は可能。公共交通を担う事業者として利用者の声に応え早急に要望実現を」と迫りました。
またメトロ側は、後楽園駅の南北線と丸ノ内線をつなぐエスカレーター復旧は上りが2月末、下りは6月末の見込みで、女性専用車については相互乗り入れする他社と協議中であることを明らかにしました。金子区議は「女性専用車は常設にすれば時間帯等の調整は不要」と指摘。西日本では女性専用車を常設していることも伝えました。
値上げ分は何に使うのか?
東京メトロは来年3月、国が創設した「バリアフリー料金制度」(以下「制度))を使い、初乗りは170円から180円に値上げします。これにより2030年度迄の増収は825億円ですが、エレベーター増設予定は3駅5基・約35億円に留まっています。一方、ホームドアやエスカレータ―の新設の設置・維持には650億円を投じる計画です。しかも「制度」創設に伴い大都市の鉄道へのエレベーター設置等のバリアフリー補助は無くなっていることが分かりました。
今後、鉄道事業者がバリアフリー拡充を「制度」での収入の範囲に留めることが懸念されます。
声をあげ政治の責任でバリアフリー拡充を求めることが求められています。
文京区内の東京地下鉄に関する要望
1、根津駅・千駄木駅に2基目のエレベーターを設置すること。又、その見通しの説明を。
2、根津駅・千駄木駅の強風解消について
①出入り口付近に発生する強風の逓減・解消のため緩衝口等の増設を。又、見通しの説明を。
②千駄木駅の強風対策として駅舎(エレベーター口)に設置した緩衝口の逓減実績につき説明を。
3、南北線について
①東大前駅 券売機(ICカードチャージ機)増設を
②駒込駅 2番出口(六義園側)に屋根設置を
③後楽園駅 地下5階と地下1階を結ぶ上下線各2台のエスカレーターが現在、上下線各1台が故障し混雑時は列が発生しています。故障原因、修理の見通しの説明を。
4、茗荷谷駅について(略)
5、女性専用車両の常時設置について
痴漢は重大な性暴力であり加害行為の根絶が必要です。区内には19大学・27高校、国私立中学が17校あり、学生・中高生が満員の地下鉄を利用し通学しており東京地下鉄の全路線に常時、女性専用車両を設置して頂きたい。
6、車内アナウンスについて
中学・高校・大学等の受験シーズンにおける痴漢加害防止の為、アナウンス強化や駅係員の増加をお願いしたい。被害発生の場合は迅速で適切な対応を行うよう求めます。
以上