核兵器禁止から核廃絶へ

5月30日、江戸川原水爆禁止協議会総会の記念講演で、川崎哲さん(ICAN国際運営委員、ピースボート共同代表)は「核兵器禁止から廃絶へ」と熱く語られた。G7広島サミットは、核兵器廃絶へのメッセージを発するかと期待されましたが、被爆者からは「失望」の声が出されました。「核抑止力」が必要だと宣言にあるからです。私も本当に残念に思います。6月19日、江戸川区議会第二回定例会で、私は、改めて区長に問いたい、G7広島サミットをどう評価するか、国に核兵器禁止条約への参加を求めてほしいと。

5月16日読売新聞に元広島カープ選手の山本浩二さんが「平和あってのスポーツ」としてインタビューに答えています。抜粋させていただきます。「原爆でやけどを負った兄は85歳になった今も被爆の記憶を後世に伝えるため、住まいのある東京で証言活動を続けている。二度とあってはならないとの思いで行動する兄を尊敬しています」「皆の心が一つになれるスポーツができる世界であり続けるためにも、先進7か国首脳会議(G7サミット)に集まる首脳たちは「すべては平和があってこそと、発信してほしい」「核兵器が使われたら世界は終わってしまう。大切なことは被爆地から核による脅しも使用も許されないと訴えることだと思います」

山本さんのお兄さんは江戸川区在住です。5月19日のNHKテレビのインタビューに答えてG7サミットに「核廃絶への歩みを期待する」と述べています。しかし、残念ながら、被爆者の期待にはまったく応えませんでした。今の大軍拡路線反対と合わせて、核兵器禁止条約への参加を求めます。

川崎さんは、講演の中で、核兵器禁止条約署名が92か国、批准が68か国に広がってきたこと、11月には第二回締約国会議が開催されるが、日本政府にぜひ参加してほしいと強調しました。核兵器は戦争を止める力にはなりません。各兵器はまず禁止。それから廃絶に向かう。安全保障とはなんだろう。気候危機、コロナ感染症、格差・貧困など命への脅威に対処することではないか。心に響くお話でした。区議会本会議の質問頑張ります。

江戸川区長は2010年3月に平和首長会議への参加を発表しています。平和首長会議は1982年に広島市長の呼びかけで、地方自治体で構成される反核運動を促進するための国際機構です。6月1日現在で166か国8259都市に。