北広島市のボールパーク

区議会生活振興環境委員会で、8月27~29日、北広島市、札幌市、江別市への都市視察を行いました。北海道まで行かなくてもと、私は首都圏の視察を提案しましたが。今年は、総務委員会と建設委員会も北海道です。5つの議会常任委員会のうち3つの委員会が北海道札幌市というのも、テーマが違っても受け入れた側はどのように感じたでしょうか。人口約196万という大きな政令都市ですからウェルカムだと思いますが。

さて、27日の視察は北広島市。人口約57000人。「北広島」の名前の由来は広島出身の開拓者の方が先駆者。クラーク博士の「青年よ大志をいだけ」は、明治10年に見送りの学生に北広島市島松の地で送った言葉。有数の米どころ。札幌市のベットタウン。ボールパークのまちづくりを目指してきたとの説明がありました。はじめのあいさつで「関東一高の準優勝おめでとうございます。江戸川の花火大会仕掛け花火がすばらしい」と触れていただき、うれしい挨拶をいただきました。

誘致の経過は、2002年に室内練習場の誘致でファイターズと初めて接点を持ちます。2015年にはプロ試合も可能な野球場について検討をはじめ、2016年にファイターズの新球場構想が報道。2018年に「きたひろしま総合運動公園予定地」(40年何も使っていない)がボールパークの候補地に内定。2023年3月30日には、新球場で開幕となった。新球場を中心に、温浴・サウナ、宿泊施設、レストラン、飲食店街、遊び場、農業学習施設、認定こども園、ドッグパークなどを設置し、病院も分譲マンションも建設されます。壮大な街づくりです。スタジアムは開閉式の屋根、天然芝、完全キャッシュレス、野球観戦者以外のFビレッジも増えており、農業学習施設の修学旅行の生徒の来場も増えているとのこと。区議からファイターズが札幌ドームからよく移動できたと質問が出ましたが、そのあたりはよくわかりませんとのこと。札幌ドームが野球の試合以外にどう使われているかわかりませんが、運営は大変ではないでしょうか。写真は、庁舎玄関と食堂のソフトクリーム。白い恋人の工場もあるとのことでした。

 

ボールパークの当日は雨でしたが野球の試合があり、多くの方が野球場に向かっていました。来場者は35000人!車のコインパーキングが周辺で増えているとのこと。新駅もできる予定。新駅周辺のまちづくり、北広島市駅周辺まちづくりも進めています。説明されたボールパーク連携推進室長は、「昨年に比べてファイターズの成績がいい、10年後20年後維持できているか、そこで初めて成功したかどうかがわかる。官民一緒に進めてきたことが少しでも参考になれば」と話をまとめられました。

新しい街づくりをすすめる担当者の意欲を感じました。ただ、民間との連携でうまくいく、再開発の活用との説明は疑問が残ります。民間事業者は営利を追求しますから、撤退もあり得ます。そのあたりは、「10年後20年後維持できているか、それで成功したかどうかがわかる」という担当者の冷静な対応に期待することになりそうです。ゼロカーボンの取り組みで野球場の施設の工夫はどうかと質問したところ、「ゼロカーボンはコストがかかるので普通の建物になっている。断熱材は入れている。夏は涼しい。ランニングコストは工夫している」とのことでした。断熱材の使用は省エネで大事なことですが、北国ではあたりまえなのですね。