坂尻まさゆき

2015年練馬区議会第3回定例会が閉会

2015.10.19

10月16日(金)に、練馬区議会第3回定例会が閉会しました。
2014年度の練馬区一般会計、国民健康保険会計、介護保険会計、後期高齢者医療会計の決算が区長から提出され、これらを中心にして42日間の論戦が展開されました。

とや英津子区議が練馬区議団を代表して一般質問に立ちました。

9月に安倍政権が強行した戦争法について、練馬区はこれまで国が決めることだ、という姿勢で賛否を明らかにしてきませんでした。しかし、この法律は自治体にとっても他人事ではなく、自治体も動員されるものです。
戦争法は、日米ガイドライン実行法であり、ガイドラインでは、地方公共団体も活用するとされています。その点を取り上げるとともに、参議院の審議で、自衛隊が自衛とは無縁な毒ガス兵器もクラスター爆弾も、果ては核兵器までも法分上は輸送可能なことなどを指摘しました。

圧倒的多数の憲法学者、弁護士など、法律の専門家が安保法制―戦争法は憲法違反だと断定しています。国民の反対運動がこれまでにない規模で膨らんでいる問題であり、全国で反対や慎重審議を求める意見書を採択した地方議会も265以上にのぼります。

練馬区としても意見を上げるべきではないか、と問いただしましたが、区側は「高度な政治判断が必要」とこれまでとまったく変わらない答弁を繰り返し、国に意見を申し上げる考えはないと答えました。

子どもの貧困問題も取り上げました。生活保護基準の引き下げが就学援助の基準にも連動し、昨年比で約800人も援助認定が減少しています。収入が変わっていないのに、援助が打ち切られてしまったわけです。こうした世帯への対応はしているのか、基準を引き上げるべきではないか、と問いました。

区は、認定基準が変わったのだから減るのは当然、という態度で、打ち切られた人に対しては現在何も考えていない、という非常に冷酷なものでした。前定例会では「貧困の連鎖を断つことが重要」と言っていたのに、これでは口だけだと言われても仕方がありません。このままのわけにいかないので、継続して取り上げていきたいと思います。

一方でまちづくりでは、都市計画道路を10年で整備率8割まで引き上げる、としています。大型道路をガンガン造るという事です。実行するとなれば道路のために立ち退きを迫られる人が続出することになります。
これから先、既存の道路や橋、公共施設の改修、改築だけでも莫大な予算が必要になると見込まれているのに、区民無視の道路計画を進めることは非合理的と言わざるをえません。

区の意向を押し付けるのでなく、区民から現実にあがっている要望を最優先にして実現を目指すことこそ重要です。

最近のNEWS

  • 2025.12.01

    差別のない優しい地域社会に

    2025年7月の参院選挙では一部の候補者や政党が、今の生活の苦しさはあたかも外国人が優遇されていることが原因かのような主張をして、社会に深刻な影響を与えました。 「外国人は生活保護を受けやすい」などなどの主張がありますが ...

    もっと詳しく ??

  • 2025.11.21

    氷川台駅の横断歩道存続!さらに改善を

    大型道路・放射36号線の建設にともない、なくしてしまう計画だった氷川台駅「マクドナルド前の信号機つき横断歩道」について、東京都から「存続させる」との回答がありました。 今年5月、住民の皆さんとともに東京都に要望書を提出し ...

    もっと詳しく ??

  • 2025.11.20

    練馬区立美術館の改築経費 76億円➡倍以上に膨張⁉

    前川練馬区長は、現存の区立貫井図書館・美術館、そしてサンライフ練馬を取り壊す『区立美術館・図書館再整備計画』を、住民反対の声を聞かずに進めてきました。  そんななか、区長は9月の練馬区議会所信表明で、美術館再整備について ...

    もっと詳しく ??

  • 2025.10.29

    木造住宅へ 感震ブレーカー購入費用に補助開始

    練馬区は、区内全域で木造住宅を対象に感震ブレーカー購入費用への補助を開始しました。感震ブレーカーとは、地震による大きな揺れを感じた際に自宅内のブレーカーを自動で切ってくれる装置です。共産党区議団は災害発生時の通電火災を防 ...

    もっと詳しく ??

  • 2025.10.27

    2024年度、練馬区の決算は

    練馬区議会定例会が9~10月にかけて開かれ、昨年度2024年の練馬区財政の決算について審議が行なわれました。昨年2024年度の決算は約80億円の黒字で、ため込んでいる基金の総額は前年から約94億円も増え1,286億円余と ...

    もっと詳しく ??