双子や三つ子を育てる多胎児への支援について区の考えを聞きました。
子育てにはさまざまな困難が伴うなかで、多胎児を育てる家庭では、ひと際困難があります。世話に追われているうちに一日が終わってしまう、早産が多く低体重での出産など特有の問題もあるということです。
練馬区の『子ども子育て支援事業計画』に「サポート体制の充実について検討する」とあり、都の子育て支援策、『とうきょうママパパ応援事業』でも多胎児家庭への支援が位置づけられています。
推計ですが区内では年に50~80組生まれ、2歳児まででも150~180いるのではないかといいます。区は、「アンケート調査を実施し、意見をうかがったところ。これを踏まえ、支援の充実について検討を進めている」そうです。
出産前からの情報提供
多胎児については妊娠届け出時から把握ができるため、生まれる前から支援ができます。支援団体の調査によれば、出産や育児に関する情報を事前に知っておきたかったという声が多くあったということです。
利用可能なサポート、相談窓口などの情報提供を妊娠期から行なうことが必要です。医療機関の協力も得ながらそうした取り組みを要望しました。
外出の支援や経済的援助を
産後は、育児に追われることになります。これがあまりに大変で、外出もままならず孤立しやすいということです。そうした状況はうつや虐待の要因になり得ます。
区では、育児支援ヘルパーを行ない家事援助のなかで外出についても支援しているとのことですが、他自治体では、多胎児家庭向けのタクシー券の配布をおこなっているところもあります。そうしたことも含めて、移動支援の強化に取り組むよう求めました。
区は、「東京都の補助事業を活用した支援について検討を進めている」とのことでした。
また、多胎児の場合オムツやミルクなど子育て費用も倍かかることになります。荒川区では、ツインズサポート事業として、乳幼児一時預かり等、一時保育の利用料の半額を補助しています。そうした経済面での支援も提起しました。
孤立防止、先進的な取り組みを
多胎児の家庭は孤立しがちなことから、精神面でのサポートも重要です。保健師などによる継続的な支援を、直接会う機会を作り行なっていくことが、孤立させないうえで大切です。
また保護者同士の交流や情報交換の場をつくるなどの取り組みもあります。区では貫井の子ども家庭支援センターで交流できる会を年4回行っており、保健相談所でも開いています。
参加の声かけなど強めるとともに、回数についても十分かどうかも検討して充実してほしいと要望しました。
多胎児家庭については、国も動き出しています。国や都の補助事業も活用して、23区の先頭を走るような取り組みを要望しました。