10月16日(金)に、練馬区議会第3回定例会が閉会しました。
2014年度の練馬区一般会計、国民健康保険会計、介護保険会計、後期高齢者医療会計の決算が区長から提出され、これらを中心にして42日間の論戦が展開されました。
とや英津子区議が練馬区議団を代表して一般質問に立ちました。
9月に安倍政権が強行した戦争法について、練馬区はこれまで国が決めることだ、という姿勢で賛否を明らかにしてきませんでした。しかし、この法律は自治体にとっても他人事ではなく、自治体も動員されるものです。
戦争法は、日米ガイドライン実行法であり、ガイドラインでは、地方公共団体も活用するとされています。その点を取り上げるとともに、参議院の審議で、自衛隊が自衛とは無縁な毒ガス兵器もクラスター爆弾も、果ては核兵器までも法分上は輸送可能なことなどを指摘しました。
圧倒的多数の憲法学者、弁護士など、法律の専門家が安保法制―戦争法は憲法違反だと断定しています。国民の反対運動がこれまでにない規模で膨らんでいる問題であり、全国で反対や慎重審議を求める意見書を採択した地方議会も265以上にのぼります。
練馬区としても意見を上げるべきではないか、と問いただしましたが、区側は「高度な政治判断が必要」とこれまでとまったく変わらない答弁を繰り返し、国に意見を申し上げる考えはないと答えました。
子どもの貧困問題も取り上げました。生活保護基準の引き下げが就学援助の基準にも連動し、昨年比で約800人も援助認定が減少しています。収入が変わっていないのに、援助が打ち切られてしまったわけです。こうした世帯への対応はしているのか、基準を引き上げるべきではないか、と問いました。
区は、認定基準が変わったのだから減るのは当然、という態度で、打ち切られた人に対しては現在何も考えていない、という非常に冷酷なものでした。前定例会では「貧困の連鎖を断つことが重要」と言っていたのに、これでは口だけだと言われても仕方がありません。このままのわけにいかないので、継続して取り上げていきたいと思います。
一方でまちづくりでは、都市計画道路を10年で整備率8割まで引き上げる、としています。大型道路をガンガン造るという事です。実行するとなれば道路のために立ち退きを迫られる人が続出することになります。
これから先、既存の道路や橋、公共施設の改修、改築だけでも莫大な予算が必要になると見込まれているのに、区民無視の道路計画を進めることは非合理的と言わざるをえません。
区の意向を押し付けるのでなく、区民から現実にあがっている要望を最優先にして実現を目指すことこそ重要です。