国民健康保険値上げ条例が自民、公明や民進などの賛成多数で可決され、今でも高額な保険料がさらに値上げされてしまいます。
1人あたりにすると3,547円上がり12万1,998円。40歳以上で介護保険分が加わると15万4,873円にもなります。年収100万円に満たない低所得世帯も含め、全ての世帯で値上がりです。
区の試算では、年収300万円の3人核族なら年間30万円など1か月分の収入を上回りあまりに高額です。これまで練馬区は一般財源を投入し、ある程度保険料を抑えるてきました。それを新年度予算では前年と比べ23億円も減らし区民に負担を押し付けようというのです。
党区議団は「これで区民の生活が成り立つのか」と質しましたが、区はまともに答えず「制度の持続が眼目」だという冷たい態度を取りました。本末転倒の議論ではないでしょうか。
さらに来年以降も、国保制度の都道府県化にともない毎年値上げが続けられることになります。都道府県化(広域化とも呼ばれます)は、国保制度の構造的問題を解決するためと言われてきましたが、その一つである「保険料負担が重い」問題は解決どころかさらに深刻化してしまいます。負担に耐え切れない滞納者には差し押さえなど取り立てを強化する向きもあり、社会保障の一つである国保制度の「持続」のために区民を追い込むことは許されません。
党区議団は、財政調整基金に400億を持つ区の財政を区民のために使い、高すぎる保険料を抜本的に引き下げ「ゆとりを持って払える保険料」とすることや、国や東京都に最大の財政支援を求めることなどを区に要請しました。