本日、日本共産党練馬区議団を代表して島田区議が一般質問を行ないました。
このなかで、この間改悪が続く介護保険について区の考えを質しました。
介護保険は制度開始以来、要支援1・2の保険給付外し(自治体が行う総合事業への移行)、保険料の値上げ、利用料の2割3割負担の導入など、負担増と給付減が重ねられ、「保険あって介護なし」の状況がより強まっています。
区内では要介護認定者約3万4000人のうち5243人が利用料2割、うち2763人が3割負担となっています。また、特養ホームなどに入っている所得の少ない人のために部屋代や食事代を補助する「補足給付」に、保有資産が1000万円未満などの条件が加わったため、以前は5600人超だったのが現在では4792人で、5年たっても5000人を切り続けています。
そうした点を指摘して、介護保険は当初からすれば後退しているのでないかと聞いたのですが、区は指摘したことには触れず、「国は24時間対応の在宅サービスの創設や地域包括ケアシステムの構築に向けサービスの充実をはかっている」「後退しているとの指摘は当たりません」との答え。
なぜ指摘した点について触れないのか。負担増は事実なので、反論できなかったんだろうと思います。
さらに今後安倍政権は、全世代型社会保障と称して、要介護1・2の保険外し、2割3割負担になる人の対象拡大、ケアプラン作成の有料化などを推進しようとしています。
今やるべきはそんなことではなく、改悪された制度を元に戻し、全面的に保険給付を保障し、お金の心配なく介護サービスを受けられるようにすることです。
また、保険料については、所得によって15段階まで(最高27万1800円)ありますが、年所得2000万円以上になると上昇がストップする点を見直し、さらなる多段階化と最高額の引き上げを求めました。合わせて、低・中間所得層の負担軽減をはかるよう求めました。
区は、「保険料の上昇抑制に努める」と答えましたが、段階を増やすことについてははっきり答えていません。
特養ホームは、2025年までに800人増やす目標に対し、現時点で663人分の整備を進めているとのことで、2025年までに目標を越えて整備することを期待したいと思います。
また、国に対し介護従事者の処遇改善や、国の負担を増やすことなどを求めているといいます。
国の介護保険に対する予算を大幅に増やすなど、国の姿勢を変えることが介護保険制度を守る抜本的な対策だと思います。
そうしない限り、いずれ介護を利用する側も、事業者・従事者どちらも潰れてしまい制度は破たんに直面します。
消費税を増税しながら給付を削るほど理不尽なことはありません。いま現役で働いている人や若い人もいつかは高齢世代になるわけで、そうなったとき尊厳をもって自分らしく生きられることは、全ての世代にとって大事な問題です。
改悪反対と充実をの声を、区民とともにあげ続けていきたいと思います。