江戸川区2024年予算案を発表

江戸川区が示した2024年度予算案

「緩やかな回復が続く。市町村税法人税分の一部国税化の影響が本年度標準化された。公共施設の再編強化や安全安心のまちづくりなどの施策については着実に推し進めていかねばならない。持続性のある行財政運営」とし、一般会計 3263億3607万6千円(約350億円増)の過去最大のものとなった。特別区税は621億4409万5千円(約38億増)6.7%増とし、特別区交付金は1054億円(180億増)1.7%増で23区で一番多い。江戸川区は低所得世帯が多いため、交付金も最も多くなっている。国・都支出金は994億6280万円(約129億増)15.0%増で、江戸川区は「国や都からの支出金を上手に活用」と自慢する。この都・区支出金は、住民犠牲のスーパー堤防事業や民間事業者への利益提供のPark-PFI方式公園リニューアルが含まれ、区民の貴重な財産を儲けの道具に提供することは許されない。また、繰入金は189億0255万6千円(約98億増)109.3%増。当初予算からJR小岩駅周辺再開発約62億を繰り入れ再開発を推進する。

2023年度末の財政6基金の残高見込みは合計約2671億(昨年度同時期2370億、)と301億の積立金増。積立基金の活用で、区民税均等割世帯への給付など物価高騰対策の独自施策を求めてきたが、2023年度は高齢者生活支援事業(65歳以上を含む課税世帯・1万円相当)のみであった。積立基金は大型区民施設約982億、教育施設約812億など、「将来世代につけを回さない」と積み立てを増大。税金のため込みは際立っている。メタバース区役所の実現にむけ、来庁不用の区役所といいながら、昨年12月には新庁舎建設費用303億円としていたのに資材費・人件費高騰などを理由に590億円と約2倍になると発表した。

学校給食費完全無償化の継続年間24億円、子育て支援の拡充(待機児童ゼロ、病児・病後児保育の拡充、乳児養育手当13000円の所得制限をなくす等)、耐震工事費用増額(戸建て住宅150万円、マンション一戸分150万円、非課税世帯200万円)などは、長年の運動の成果や住民からの要望の実現ともいえる。教育分野では、全児童生徒に歯ブラシを月1本配布し虫歯予防推進など特徴的な施策もあるが、学力の向上を名目に、必要がない業者テストの導入(小3~中2)をはじめ、中学校にALTの増員、新聞を取り上げた授業推進、不登校の子どもへの機会の拡大としての中学校への特別な固定学級の設置(全都で10校)、放課後補習教室(民間のプロに依頼?学習塾に外注)を不登校サポート教室にも拡大などをもりこんでいる。

※放課後補習教室は約6億円の予算で、2022年度から算数・数学で実施、2023年は英語を加え、2024年度は不登校サポート教室にも拡大

予算議会でとりあげる予定の要求、政策--予算特別委員会2月26日~3月11日

震災対策(耐震シェルター補助、家具転倒防止、感震ブレーカー補助など)、再開発・新庁舎建設、生活保護行政、区立図書館増設、文化活動支援拡充、国保料値上げ反対などを本会議で取り上げる。代表質問2月20日小俣区議、21日一般質問太田区議

さらなる物価高騰対策として高齢者世帯への支援、学校給食費無償化を都が二分の一補助をすることから、約12億円は学用品や教材費の無償化、奨学金の拡充などを要求していく。住民無視の高規格堤防事業に反対。後期高齢保険料・介護保険料値上げ反対。

予算修正案提案の準備

  • 土地区画整理事業国庫負担金削除、上篠崎一丁目北部地区に係る都補助金減額2億5288万1千
  • 児童障害手当、児童育成手当の月2000円増額 2億3812万8千円
  • 子どもの国民健康保険料均等割減免 3億4110万2千円
  • 教育活動費の業者テスト経費 2988万5千円