スピーキングテストは中止見直しを

スピーキングテストの学習会が9月10日に開催され、58名の参加がありました。主催した考える会の柏村さんは、区議会議員さんを始め、各学校の英語の先生などに積極的に働きかけ参加者を募りました。当日は、共産党原都議、都民ファースト田上都議、区議会議員は、共産党から瀬端、小俣、牧野、大橋と全員参加、江戸川クラブから笹本、岩田、小林の各区議、生活者ネット伊藤区議、区民クラブ金井区議と、全部で11名の参加でした。

講師の久保野先生は、問題点をわかりやすく解明。本来、アチーブメントテストというのは、授業改善及び個人へのアドバイスで学習意欲を高めるために行われるものです。しかし、このテストの結果が返されるのは1月中旬、中3生徒のスピーキング力を高める時間がとれません。今高校1年の久保野先生の息子さんが昨年プレテストを受け、その結果を配られても文言はまったく抽象的で英語の教員がやっと読み取ることができるというのですから、何のためのテストかが改めて問われます。会話力を高める授業の工夫は学校で行われていますが、一人一人と対話しながらすすめると、1時間の授業時間では一人一分も時間がとれない、もっと、少人数学級にしなければ、スピーキング力を高めることは不可能との指摘に納得です。久保野先生の息子さんのテストの点数は78点。スピーキングテストの調査書点は20点刻みで区分けされ、A(80~100点)B(60~79点)C(40~59点)D(20~39点)E(1~19点)F(0点)の6段階です。78点だとBです。この点数から調査書に変換するときにA20点B16点C12点D8点E4点F0点として扱われます。つまり、78点だとAまでにあと2点足りないだけで、調査書点は4点も低くなります。私はこれだけでアウトと感じました。

また、大学附属中学校の中三の生徒の都立受験でテストを受けるのはどうするか聞いても返事がなく、やっと最近返事が来て受験できることになったことなどにふれ、都教委のテストの実務連絡が不十分ということもよくわかりました。受験という大きなハードルの中で、中3の子どもたちの新たな負担が大きすぎます。

学習会の中で中3の保護者から、タブレットに回答を吹き込むがほかの人の声を拾ってしまわないか心配、子どもがプリントを見せないからよくわからないから学習会に参加した、会話のテストなのにタブレットに答えだけを吹き込むのはおかしいなどの指摘がありました。また、英語で何を伝えるかが大事だということを学習できるようにしてほしいと要望も出されました。

スピーキングテストの実施は中止を、せめて、高校入試には使わないようにと、共産党区議団は引き続き頑張ります。区議会で意見書が出せるように提案します。残念ですが、共産党の提案は区議会で通ったことはないですが、とにかく、問題を多くの方に知ってもらいたいです。