区議会総務委員会視察、自治体のとりくみに学ぶ

江戸川区議会総務委員会の視察が4年ぶりに行われました。私は、首都圏の視察でも十分学ぶ自治体があると近隣自治体を希望しましたが、北海道に決まりました。今年は猛暑で、北海道も前日まで30度以上の気温でしたが、視察した8月28,29,30日はいづれも30度以下で朝夕は涼しさを感じました。調査項目は、石狩市は「地域活性化に関する包括連携協定について」、札幌市は「多文化共生の取り組み及びシティプロモーションについて」、富良野市は「新庁舎及びICTを活用した業務プロセス改革・スマートシティ推進について」です。

石狩市が、2018年にさくらインターネット株式会社と包括連携協定を結び無線通信を活用した河川水位計測システムを取り入れたことは注目されます。江戸川区でもすぐ取り入れることができるのではないでしょうか。さらに、同社は、2021年には地域のDX推進の新たな協定を締結。それは、同社が、2011年に日本最大級の石狩データセンターを設置したことから始まりました。また、市内の小中学校のプログラミング教育にも協力しているとのことでした。石狩市はさらに、2019年に京セラコミュニケーションシステム(株)と包括連携協定を結び、新たなデータセンターを建設中(2024年夏完成)でした。大型データセンターは現在は関東を中心ですが、災害リスクを踏まえ、首都圏から離れ日本海沿岸に大型DC拠点が必要だとしています。確かに、データセンターは全国どこでもいいですね。行政データのバックアップを江戸川区も二重に行っていると聞いていますが、石狩市が、広い場所で災害対策もしっかり行える地域として再エネの産業を基本にしてすすめていることがよくわかりました。

私が最も注目したのは、工業団地の再エネ100%で産業振興を図る計画でした。詳しく聞きたいとおもいました。生活振興・産業委員会の視察みたいになりましたが、石狩市が目指す再エネの地産地活の説明を受け、データセンターと洋上風力発電事業の作業現場、蓄電池設備を視察しました。海の近くには風力発電のプロペラがたくさん設置されていました。また、洋上発電の工事を進めるうえで欠かせない船を使っての現場を視察できました。石狩市は、「再エネの地産地活・脱炭素で地域をリデザイン」としています。札幌市のベッドタウンとしても発展しているとのこと、地域連携包括協定は「地域の抱えている課題に対して自治体と民間企業が協力して、解決を目指す」ものです。

江戸川区は、地域連携包括協定を7社と結んでいます。イオン(2016年)、青森山田(2019年)、トヨタモビリティ(2019年)、東京シューレ(2020年)、大塚製薬(2020年)、イトーヨーカドー(2021年)、慈慶学園(2021年)とです。それぞれ、課題を確認していますが、教育、防災、健康、福祉、環境、まちづくり、SDGsなどと多岐にわたります。民間企業と協力することは必要と考えますが、企業の利益に直結するようなことは気を付けたいです。