羽田新ルート国交省レクに参加

11月10日、山添拓議員の国交省レクの案内があり、参加しました。①9月22日に起きたトルコ航空機による都心飛行について、事実関係・経過と原因、管制の対応、その後の国交省の措置・対応について、②羽田空港の新飛行ルートについて(この間の運用についてと羽田新経路の固定化回避に係る技術的方策検討会について)です。会場は衆議院第二会館多目的ルーム。会場には新飛行ルート反対の運動をされている方がたくさん参加されていました。江戸川からは、区民の会の方と大橋と牧野でした。写真は始まる前の緊張した一瞬です。国交省の対応者は、首都圏空港課(嘉数補佐、小原専門官、斎藤係長)、航空戦略室(戸崎係長)、交通管制企画課(柳川調査官)、管制課(山口補佐)、航空安全推進室(谷内対策官、内山専門官)、航空交通管制安全室(林推進官)

国の説明の概略:9月22日22時35分ごろ、東京都心上空、ターキッシュエアラインズ(トルコ)ボーイング式777-300ER型(便名THY199便、登録番号TC-JJR)出発地及び着陸地(東京国際空港→イスタンブール)通常の出発経路を逸脱し、都心上空を飛行した。経路の逸脱に気づいた管制官が本来の経路に戻す支持を行ったが、結果として通常と異なる経路を飛行することとなった。その後、通常通りの航路で目的地まで飛行した。事故の原因は、離陸後、自動操縦への切り替え操作を適切に行っていなかったこと。国交省は、同社に対し、9月26日、原因究明と再発防止策を指示。トルコ当局に対し、9月29日、同社への再発防止のため適切な指導を行うよう要請。9月29日、羽田空港へ乗り入れる航空会社に対し、事例共有と注意喚起を実施。

杉江元機長が、自身の経験を踏まえ、この事故の原因を徹底追及したが、国交省からは納得できる説明はなかった。トルコ航空機は2022年マウイ島でも海面急接近の事故をおこしたが原因をつかんでいるかときいても、「詳細は不明」と回答。杉江元機長は、パイロットの操作ミスで航空時墜落事故が起きているが原因をつかんでいるかと聞くと「機体の状態が不具合」と回答。杉江元機長が、これらの事故が都心で起こらないといえるかとせまると、「断定的なことは言えない。可能性がゼロとは言えない」と回答。杉江元機長が今回の事故は障害物により急上昇とあるがそのような事例があるかと聞くと「障害物急上昇は統計上はない」と回答。さらにこれは通常運行かと聞くと「通常の範囲」と回答。ハード面の再発防止策が必要だというと、「管制官で注意喚起できる。これは、パイロットのミスと考えている」と回答。杉江元機長が事故の原因はナビゲーションモードを入れなかったことにある。自動操縦以前で、自動操縦とは関係ないと指摘すると「オートパイロットに入っていると勘違いした。今の話も含め検討」と回答。専門的な知識がなくても、聞いていて事故原因の解明があいまいだとよくわかるものでした。

12月22日もトルコ航空は事故を起こしている。再発防止策を聞きたい、不安だ、と参加者からも発言が続きました。国交省は12月22日の事故は原因が報告されたが再発防止策は作業中とのこと、相手側の問題もあるのでと、年内には出せる方向とのことでした。航空機事故の結果報告はいつも遅いですね。重大な事故につながらないように、再発防止策も含めしっかりした内容で発表してほしいです。都心で事故が起こってからでは遅い!

参加者が平田先生は論文で羽田新ルートでなくても90便に増便できると発表されていると質問すると、国交省は「従来ルートでも82・83回はできるという結論は出ている」と述べました。

検討会の発表が遅れており、都心ルート撤回の選択肢があるか、その説明を求めると、国交省は「現在の滑走路の使い方を検討しているAC滑走路の北からの進入ルートは変えていない。その影響を低減させる方策検討だ。いつ頃決まるかと聞くと、国交省は「固定化回避ができない時は首都圏で共有する立場であり元に戻す考えはない」と回答。

山添議員が、経路逸脱はどのくらい起こっているか聞くと、国交省は「たまにある。天候悪いときとか」さらに、経路逸脱の例を調べてもらえるか、トルコ当局からの解答を聞くと、国交省は「当局からはかいとうはまだないと」。杉江元機長は、固定化回避できないとなれば、大臣発言は何なのか、国交省は「できない場合元に戻すのは難しい。回避できるか検討している」と繰り返すばかりでした。

杉江元機長は、パイロットミスでこの数年いっぱいある、「8分」でもし都心で墜落したら第三次が起こるのではないか、不安を持ちながらの増便、本末転倒だ。便数が減ってもしようがない、最大の事故が想像できないのか、と追及すると、担当者は「事故ゼロとは言えない。いろいろな取り組みをしている。墜落は究極論だ、列車や車より事故は少ないと。

国交省の担当者は想像できないのか、本当に残念に思います。私も江戸川で新ルート反対運動を頑張ります。