江戸川区生保利用者遺体放置事件再発防止に向けて
昨年の6月30日に、江戸川区生活保護利用者のご遺体放置事件が、新聞報道されました。1月10日にCWに死亡報告があったにもかかわらず、担当のCWが死亡後の対応を行わず、3月27日に福祉用具を貸与していた事業者が用具の回収のために訪問したところ、ご遺体を発見しました。その後区が調査し、担当CWからの聞き取りや警察の調査や職員への処分などを検討したため公表が遅れたと江戸川区は説明しています。事件が起きてからの経過があいまいであり、新聞報道は内部の職員しかわからない情報が含まれており、新聞報道されるために区が6月30日に公表したということにも驚いた事件でした。
この事態がどうして起きたのか、その経過と、再び、このような事件を起こさないために、有識者による第三者委員会を設置して、調査をし具体策の提言をまとめ、1月29日にその報告を行いました。報告は38ページにわたります。調査し事実を確認し、具体的な防止策を提言しています。よくまとめられた内容です。しかし、報告書には職員のハラスメントのことが詳しく書かれ、その職員の異動も行われたことにも触れています。職員のハラスメントがあって職場でものが言えない状況となり、査察指導員がご遺体を担当していた職員の名前もよく覚えていないことや4月に着任したばかりの課長が生活保護のCWの経験がないことなどの問題も指摘しています。
まとめの最後に「かつて、生活保護を担当するCWが「江戸川中3勉強会」を自主的に立ち上げたように、区には、保護受給者の生活の改善に真摯に向き合う土壌があると信じている。区には、こうした熱意あるCWが十分な知識と能力を身に付け、安心して活躍できる環境を組織的に作り、支えることで、」ひいては保護受給者の安心な暮らしの実現にまい進することを切に求める」としています。
第一回定例会の代表質問(2月20日小俣区議)で、①区の対策の具体化のスケジュール、②社会福祉主事の保有率を引き上げる、③情報公開のあり方などを質問する予定です。再発防止の具体化が何より大事です。