大和市文化創造拠点・シリウス

日本一?の規模といわれる大和市のシリウス(建設されて9年目)にいってきました。5年以上前に、江戸川区議会として視察に行ったことがある図書館を中心とした再開発ビルです。船堀駅北側の再開発で新たに建設されるビルの5階と6階(約3000㎡)が公益施設として区が活用することが決まり、「新しいにぎわいのある図書館」を設置するとしています。地域の「新しい図書館をつくる会」の方たちと一緒に8月14日にいってきました。やはり、規模の大きさに圧倒されました。

街を活性化させるとした大和駅前再開発事業は、平成20年リーマンショックで不動産事業の不況に伴いマンション建設が撤退し、学習センターの老朽化もあり公益施設事業として見直されました。平成23年にパブコメを取り361件の意見が寄せられました。市は要求水準書を作り再開発組合に投げかけ平成24年から清水建設が中心となって建設され、竣工は2016年7月、11月3日に開館9年目となります。蔵書数57万、図書館利用者は1日1万人、1カ月31万人。総入館者数はのべ2340万人。94%の稼働率。三分の一は市外の方が利用。施設のべ床26000㎡、95%が市有地、5%が神社やローソンなど。毎年積立金をしている。施設内は清掃が行き届き、一日ゆっくり過ごせる環境が整っています。運営は、指定管理者は「やまとみらい」で、図書館流通センター(株)、サントリ―パブリックシティ(株)、小学館集英社(株)、明日香(株)ボーネルンド(株)、横浜ビルシステム(株)の6社が「やまとみらい」に参加。

   

やまとみらい」の統括責任者の片山さんからお話を聞くことができました。「やまとみらい」は束ね役で、それぞれが指定管理者として仕事をしている、特に清掃事業者はレベルが高いとお話されました。1階のスタバは市が有償でかしている。2階の有料席(1時間100円)85席は小学館集英社が運営し、土日は100%稼働率、コンセントと印刷機もありセカンドオフィスに利用している人も。3階の子ども図書館の「げんきっこ広場」と保育所は明日香が運営し利用料をとっている。この広場の利用者は市外から三分の二の利用者とのこと。保育士さんが相談にのっています。子ども図書館の床は柔らかい材質。6階の生涯学習センターは小学館集英社が運営、それぞれ集会室の大きさによって料金が違い、一番小さい会議室で2時間で800円、高いところで2500円。有料の施設はほかに、メインホール、サブホール、ギャラリー、スタジオ(個人での利用も多い)、マルチスペースがあります。

4階には、「健康都市やまと」というテーマで健康に関する図書(1万2千冊)を集め、健康度見える化コーナーも設置。血圧計や肥満度等を計る機械も設置されており、それも試してきました。運動不足の「夏太り」ですれすれの「肥満」という数値に驚きながら、支援員さんからお話を伺いました。木曜日だけ市から派遣されるということで、専門家の話が聞けてよかったです。また、4階のブースではラジオ体操もやっています。

全体に椅子は1000。ゆったりとしたスペースで、滞在型の方が多いとの説明でした。朝の開館前から並ぶ方も多く、6階の市民交流スペースは楽しそうに家族づれで食事をしながらおしゃべり、218席あります。

1階はホールのイベントを待つ方に情報誌などを中心に、2階は有料席を活用される方向けに経済やビジネスの書籍を中心という、利用者目線を大事にしている図書の配列でした。札幌図書館のようなテーマ別という扱いではなく、図書館分類法に基づく配架になっているとのことでした。

6階には大和市の図書・学び交流課があり、シリウスだけではなく、中央林間図書館、渋谷図書館と4つの学習センターにある図書館もあわせて責任を持っているとのことでした。大和市には図書館が7か所あります。人口からみると図書館の数も多く、社会教育にしっかり位置づいています。市民交流もできる図書館というイメージが伝わってくる説明をしていただきました。ありがとうございました。

小田急沿線の中央林間駅のすぐそばに図書館があると聞いたので、帰りに見てきました。入口の学習席は60くらいでしょうか、満杯。貸出率がシリウスより多いと図書学び交流課の方がお話されていました。駅近というのは利用しやすいのですね。シリウスも駅の近くですが、駅前という感じではありませんでした。図書館の入り口にカフェがありました。これからは、図書館にカフェはなくてはならないのでしょうか。