羽田空港新ルートをどうして中止しないのか
8月25日、参議院議員会館地下会議室で、山添拓参議院議員、吉良よし子参議院議員による国交省レクチャーがありました。8月3日の「第5回新経路の固定化回避に係る技術的方策検討会」の内容の報告です。残念ながら、議員や住民運動関係者が国交省の説明が納得できないと質問しても、明確な答弁はありませんでした。私のメモは正確ではありませんが、レクチャーの様子をお知らせします。
国交省の説明は、資料に基づいて行われました。「羽田空港のA滑走路とC滑走路に同時進入のための安全性評価基準の策定、導入の可能性のある飛行形式は2つ。RNP-AR方式とRNP+WP方式。RNP+WP方式を導入すると日本でははじめてのことになる。この方式を、作成したモデル方式でシュミレーション実施、全6機種で飛行可能を確認。同時運用で経路からの逸脱などの検証」などの説明でした。
質問:コンピュータで作られた着陸コースのウェイポイント(航空機の通過するべき地点)をどうおくか、どこから入ってどこで曲がるか、どういう経路か、どういうシュミレーションか
回答:お示しすることはできない。どこを飛びますと正確に言えない。地図におとしていない。間違った情報を知らせたくない
質問:ウェイポイントを決める、その考え方は。シュミレーションの中身は
回答:ウェイポイントを動かしながらやっている。経路で、曲線をとれるようになった。資料の通り。
質問:ウェイポイントを決めて、いくつかのルートを決めたのですね。
回答:目視だけに頼っているわけではない。単体は確認できた。複数でできるか検討。
質問:ルートは曲がる方向で進めるのか。
回答:組み合わせです。
質問:ウェイポイントの考え方をしめしてほしい。
回答:飛行機の飛ぶ安全性を確認。合流できるかわからない。導入可能かどうか確かめた。
国交省の答弁は、質問に答えていないように感じました。昨年の第4回検討会のレクチャーの時もそうでしたが、固定化回避といって検討しているのですから、新たな飛行ルートがどうなるか、どの地域を通過するかが最大の関心事です。これを間違った情報を知らせたくないと回答しないのは1年前と全く同じです。第6回は約1年後(夏から秋にかけて)です。検討するといって、先延ばししているようにしか感じられませんでした。固定化回避の飛行方式といいながら、飛行ルートをどうするかという最大の関心事のはぐらかしです。曲線の経路が取れるようになったということは明確に答弁しています。やはり、飛行コースが気になります。住宅密集地を航空機が飛ぶルートはやめてほしい。これからも、言い続けていきます。