LGBTQ+取り巻く社会の現在地

7月28日に、江戸川区人権・男女共同参画室推進講座があり、「LGBTQ+を取り巻く社会の現在地」と題して松岡宗嗣さんのお話をオンラインで伺いました。参加費無料。

松岡さんは、ゲイであることをオープンにしながら、政策や法制度を中心とした性的マイノリティに関する情報を発信。Yahoo!ニュース等で多様な性のあり方に関する記事を執筆するほか、教育機関や企業、自治体での研修・講演の実績多数。著書に「あいつゲイだって・アウティングはなぜ問題なのか?」(柏書房)、共著「LGBTとハラスメント」(集英社新書)など。

開始時刻に少し遅れましたが、主な内容は、十分伝わりました。アーカイブ配信もあるというので、もう一度お聞きしたいです。この写真は、松岡さんが講演で使われたパワーポイント資料をパソコン画面から写して、一部掲載させていただきました。

〇同性婚(婚姻制度)とパートナーシップ制度は違う。2026年に最高裁がどう判断するか

〇トランスジェンダー 2023年に生殖不能要件は違憲と判断があった。ただ、法律は変わっていないのは問題

〇学習指導要領に基づく教科書は、「思春期は異性への関心が高まる」という表記。しかし、異性だけとしない教科書会社がでてきた

〇同性パートナーシップと事実婚 同居していたパートナーが殺された事件で、同性パートナーも事実婚と変わらないと示された。相続は遺言が必要。

〇2020年パワハラ防止法。アウティング対策(一橋大学学生のカミングアウトで自殺)無理に言わせるのはハラスメントにあたる。無理やり言わせるのはだめ。

〇国際的な反DEI(多様性)トランプ大統領が大統領令に署名。トランスジェンダーやノンバイナリーの人々の否定。

〇意図的なLGBとTの分断。同性婚が広がっているので標的がTに移り攻撃される。コストコはDEIは大事と。アップルはDEIを否決。EUは多様性尊重。

〇日本はどうか。大和証券社長は「遅れを取り戻す」経済同友会は「多様性大事」。しかし逆風が強くなっている。冷静に対応しよう、工夫しよう。会社にはいろんな人がいる。国際的にも求められている。日本は2000年代にバックラッシュがあった。しかし、着実に前に進んでいる。

〇SNSの誤情報、多様性は行き過ぎ、多様性を認めないのも多様性じゃない?この論調はダメ。多様性は状態のことであり、個人個人を尊重すること。多様性を認めないのは個人を認めないことになる。人々の生活の困難がマイノリティのせいにされてきた歴史がある。写真はわかりにくいですが、映画の紹介でした。