北小岩1丁目、「やすらぎの里」視察

11月4日、熟年者支援特別委員会で北小岩一丁目の「やすらぎの里」を視察しました。

やすらぎの里の訪問にあたり、施設からの要望で事前に抗原検査を行いました。コロナ感染症が心配される中、丁寧な対応に感謝します。陽性ではなかったため無事に訪問できました。私は一年前も熟年者支援特別委員会に所属していたため訪問しています。

この土地は、北小岩一丁目区画整理事業と一体で進められた高規格堤防(スーパー堤防)の上にあります。日本共産党は、高規格堤防に反対しています。住民犠牲、高額な費用で堤防を作っても、洪水の時に越水しても壊れないだけで洪水を防ぐものではなく、堤防がすべてスーパー堤防でつながるまでに200年もかかるともいわれています。さらに、北小岩一丁目は江戸川区でも標高が高く、洪水の危険がない地域なのに、強引に事業が進められました。地権者が行政を相手に裁判で戦ったのです。裁判では原告は勝利できませんでしたが、いかに無駄なものかが明らかになりました。写真は、7階からの景色です。写真奥が江戸川、右に総武線の鉄橋、左に蔵前通の橋が見えます。戸建て住宅はスーパー堤防の上に新しく建てられました。約半数の方がもどりませんでした。

区が事業を進めるために北小岩一丁目の地権者の土地を先行買収しましたが、区が購入した土地が余ったのです。区が不動産業者のように余った土地を売り出しました。その時に、福祉施設を建設するとして区が確保し、特養ホームと障害者施設との一体型としてつくられました。施設の役割は期待されますが、北小岩一丁目地区の住民の方の犠牲があったことを忘れることはできません。

施設の開所は2021年6月、めざせ「地域のコンビニ」「高齢×障害×子ども×地域」をモットーにしています。特養ホームの入所者は女性が7割、見学したのは7階でしたが、女性が多く、歌詞カードを持ち、これから歌を楽しむ様子でした。入所して嚥下障害がよくなった方もいるとお聞きしました。入所前は、老々介護、栄養管理、認知症、車いすに対しての知識不足など、高齢者の課題はたくさんあると話され、この施設が強い味方であることもうかがえました。児童発達支援施設「もあ」(1日の定員5名)では、子ども3人の保育の様子が見られました。医師は常駐していないが、医師の指示で看護師がケアに当たり、3人の保育士で保育・療育にあたっていました。バスの送迎は30分が限度のため葛西地域の子どもは受け入れできないとのことでした。毎日預けて働いている保護者もいるとのこと、このような通所施設の拡充が必要だと感じました。

障害者のグループホームの入所は今募集中とのことでした。働いている職員の2割は外国人の方です。区の介護福祉士資格奨学金を活用されている方もいてうれしいですね。頑張ってほしいです。この奨学金は私が本会議で初めて質問し実現につなげたことを思い出します。