吉田区長が所信表明で、公契約条例を制定する方針を明らかにしました。
公契約条例は党区議団も繰り返し制定を求めてきたもので重要な表明です。 公契約は建設業だけでなく、清掃、警備、給食、施設管理などの業務委託や指定管理施設で働く人の処遇改善につながります。
建設業就業者は1997年の約685万人から2025年には約478万人に減少し、若年労働者の減少も深刻となっており、これは道路や橋梁、学校施設など地域のインフラの維持管理にも影響する問題です。
担い手不足の背景には、賃金や労働時間をはじめとした処遇の問題や、重層的な下請構造のもとで適正な労務費(賃金・給料)が行き渡りにくいことなどが指摘されています。
今後、制定する公契約条例を実効性があるものにするためにも、まず区発注工事において適正な労務費が確保されているのか、実態を把握する必要があります。
区発注工事における労務費の状況について、区として調査・確認することを検討し、実行することが必要です。
設計労務単価は全国全職種の単純平均で、2021年と比べ27.8%引き上げられています。一方、練馬建設協議会の賃金アンケートでは、労働者の年間賃金は467万円から485万円へ約3.85%の増加にとどまっています。 引き上げられているはずの労務費が実際に現場で働く人の賃金に反映されているのか、区が把握する必要があると考えます。
公契約条例を実効性あるものに
公契約条例を実効性あるものとするためには、対象となる公契約について労働報酬下限額を定め、現場で働く人の賃金を具体的に保障し、確認する仕組みとすることです。
下限額を下回る賃金が支払われた場合、労働者が区に申し出ても不利益な取扱いを受けないようにすること、また区が調査し、必要な是正を求める仕組みを設け、その履行を担保する仕組みも不可欠となります。
公契約条例に関するそうした問題について党区議団から、区に質問しました。
区は総務部長が答弁に立ち、『公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律の改正』が昨年12月に施行され、公共工事の入札で、事業者は入札金額の内訳書に材料費や労務費等の内訳を明示することが義務付けられたとして、「発注者には当該内訳書の確認等が求められている」と答弁。
そして区では、「本年4月から、入札に参加する事業者に内訳書の提出を求めています。」とのことでした。
また、「都は、本年10月1日以降に公告等を行う案件から、入札金額の内訳の記載内容を確認する「労務費ダンピング等調査」を試行することとしています。 今後、都の実施状況等を踏まえ、発注者としての区の取組を検討します」と答えました。
現場に届くかどうかが大事
労働報酬下限額と呼ばれる、いわゆる最低賃金みたいなものですが、これを定めることともに、それが各事業者のなかで守られているかどうか、現場で働く労働者に正当な賃金が支払われるかどうは、公契約条例の要です。
これから外部有識者等による検討組織を設置し、具体的な検討に着手するとのことです。
建設労働者の高齢化・人材不足が進む中、賃金・給料があがることはもちろん、それによって若い皆さんが働くようになることが何より期待されます。
制定に意味のある条例になるよう注視していきたいと思います。