地球温暖化が深刻化し、夏の猛暑は命にかかわる問題になっています。練馬区でも38度を記録するなど、暑さ対策は待ったなしです。CO2排出削減を進めるとともに、熱中症を防ぎ、快適に暮らせる住環境をつくるためにも、住宅の省エネ化・断熱化を進めることが重要です。
賃貸住宅では、既存の建物は大規模な増改築などをしない限り、新築住宅のような省エネ基準への適合が求められません。東京都では借家住宅が住宅全体の約半数を占めており、賃貸住宅の断熱化を進めることは、特にヒートアイランド現象が厳しい練馬区民の暮らしやすさにも大きくかかわる課題です。
日本共産党区議団の議会質問では、国や都の補助制度を活用して改修を進めるため、区としても不動産管理会社やオーナーに働きかけることを求めました。具体的には、省エネ性能ラベルの表示を促すこと、管理会社やオーナー向けのセミナーを開催すること、空室になった機会をとらえて断熱診断や改修を案内することなどです。
スプリットインセンティブ問題がハードルに
賃貸住宅では、改修費用を負担するのは家主で、光熱費の削減などの恩恵を受けるのは入居者という「スプリットインセンティブ」と呼ばれる問題があります。だからこそ、区が積極的に情報提供や働きかけを行い、オーナーにメリットを理解してもらい、改修に踏み出せる環境をつくる必要があります。
しかし、区の答弁は、すでにホームページや区報、窓口で情報提供しているという説明と、「引き続き丁寧な周知に努める」というもの。管理会社との連携やセミナーの開催、空室時の改修促進など、具体的な提案に対する前向きな答えはありませんでした。
さらに、区独自の補助制度については、賃貸住宅の壁や床の断熱化には国や都が手厚い補助を用意しているとして、「現時点では区として補助を実施する予定はない」と明言しました。
もっと踏み込んだ断熱化の取り組みを
国や都の制度を知らせているとしても、従来の範囲内で本当に賃貸住宅の断熱化が進むのでしょうか。補助制度があっても、オーナーが知らなかったりメリットへの理解が足りなかったりして、費用負担を理由に改修に踏み切れないなどすれば、賃貸住宅も含めたの住宅の省エネ化は進みません。
区民の暮らしやすさを守り、脱炭素を進めるためにも、区にはもっと踏み込んだ取り組みを求めていきます。